よちよち歩き
毎週金曜日、午前10時からPステ定例会議です。
営業、制作、総務、業務の各担当部長(担当者)がメンバー。
放送局長が司会を務めます。
もちろん、放送は休むことなく行われているし、
営業にかかわる電話もがんがんかかってきています。
司会者の舵取りがよくないと、会議は無闇と長引いてします。
1日に着任したから、9日は2回目の定例会議でした。
おぼろげではあるが司会進行のツボも抑え、
会議はサクサクと進みました。
やぶから棒の放送局長への異動命令。
1週目は暗中模索、戸惑いばかりが先に立ちました。
よちよち歩きとはいえ、ともかく前進はしているようです。
ゴールは遥か先ですが、一刻も早くたどり着きたいものです。
緊張・冷や汗の90分
いきなり重要会議がありました。
しかも放送局長として、司会を務めなければならないのです。
その会議とは…。
重役会議? いやいや、そんなものではありません。
じゃあ放送局長会議? う~ん、それなら楽勝かなあ。
じれったいぞ、早く答えを出せよ。はいはい、それは番組審議会です。
番組審議会は、Pステの番組について苦言や提言をいただくもの。
各界の有識者8人で構成されています。
放送法第3条の4の規定で、定期的に開催しなければなりません。
新聞記者として、いくども修羅場を渡ってきました。
クソ度胸だけはあるつもりでしたが、
初体験と言うこともあり、かなり緊張しました。
審議会は1時間半に及びましたが、なんとか舵取りを終了。
閉会あいさつを済ませると、安堵感が全身を包みました。
そのあと飲んだコーヒーは、格段に美味しく感じられました。
番組づくりって大変なんです
3~4月は番組改編期だ。
わがPステも例外ではない。
いくつかの番組が終わり(休止も)、新たな番組が始まる。
これが簡単そうにみえて、ややこしいのだ。
自社制作するのか、プロダクションに頼むのか。
パーソナリティーやディレクターはどうするのか。
ここまでは制作部の仕事になる。
営業部が汗を流すのは、スポンサー探しだ。
収入がなければ、民放は立ち行かない。
そんなこんだで、ランチを食べる時間がなくなった。
外出のついでに、街のコーヒー屋さんで慌しく軽食をかきこむ。
ミイラ男(身長176センチ、体重50キロ)の白骨化が加速するのか。
電話の向こうは…
午前10時過ぎ、デスクの電話が鳴り響いた。
たまたま席を外していたので、隣席の女性が電話をとった。
緊張した面持ちで、「重役の〇〇さんからです」。
「なにことだろう」。不安まじりに受話器を受けとる。
「きのうの映画、どうだった」。明るい声が耳に響いた。
そうか、あの重役も「バベル」業務試写会に来ていたなあ。
「最高ですよ。今春ナンバー1じゃないですか」
感動を抑えきれず、一方的にしゃべりまくる。
「私は、それほどとは思わなかったが…」。
「でも、菊池凛子の存在感には圧倒されたよ」
映画そのものの評価は分かれたが、その点では一致した。
だからこそ、アカデミー助演女優賞に落ちたことが不可解ではある。
午後は7階オフィスで、黙々とデスクワークをこなす。
制作プロダクション、広告代理店、新聞社の制作セクション…。
仕事の輪は、とめどもなく広がるばかり。
多忙な1日、とりあえず日没サスペンデッドだ。
「バベル」一気の2時間20分
ドジを踏んじゃいました。
先週木曜日に名刺交換したばかりのディレクターに、
名詞を差し出してしまったのです。
「あっ、もうお会いしましたが…」とディレクター。
「そうでしたね」。笑ってごまかす新米局長。
さて、どちらが大人物なのでしょうか。
口災で五反ちゃんが、このブログのアピールしてましたネ。
さすが五反ちゃん(というか、実はこちらから売り込み)。
みなさん、聞いてくれました?
夜は、映画「バベル」業務試写会に参加(広島宝塚)。
菊池凛子さんがアカデミー助演女優賞にノミネート(惜しくも落選)。
評判の映画だけに、たくさんのマスコミ人で熱気むんむん。
モロッコ、メキシコ、日本…何のつながりもない三つの場所。
クライマックスで、鮮やかに収斂するヒューマンドラマ。
個人的見解ですが、今春ナンバー1の映画でしょう(4月28日公開)。
上映終了後は放送局長としての業務に専念。
配給会社「ギャガ」担当者らと名刺交換。
再びドジを踏まないように、しっかり記憶に刻みました。