どうも、ESSE数学夫です。

昨日の「展開」の講義、そして練習問題……皆さんの脳にいい汗はかけましたか?

「2回やれば2倍当たるはず」という直感がいかに危険か、数学の力で白日の下にさらしていきましょう。


練習問題の解答と解説

【問題設定】

当選確率 1/10 (a=0.1)、不的中確率 9/10 (b=0.9) のクジに2回挑む。

1. 展開式 (a+b)^2 で表すと?

数学Ⅰの基本、分配法則で展開します。

(a + b)^2 = a^2 + 2ab + b^2

これを確率に直すと、以下の3つの項に分解されます。

  • a^2:2回とも当たる確率
  • 2ab:1回だけ当たる確率(「当たり→外れ」と「外れ→当たり」の2通り)
  • b^2:2回とも外れる確率
     

2. 「少なくとも1回は当たる確率」は?

「少なくとも1回」とは、「2回当たってもいいし、1回だけでもいい」ということです。

つまり、上の式の a^2 + 2ab の部分を計算すればOKです。

  • a^2 = 0.1 × 0.1 = 0.01 (1%)
  • 2ab = 2 × 0.1 × 0.9 = 0.18 (18%)

合計すると、19% となります!
 

3. 【ボーナス】「2回やれば20%で当たる」という友人を論破せよ

数学夫の回答:

「おいおい、君の脳内は『足し算』だけでできているのかい? ギャンブルの未来は『掛け算(展開)』で動いているんだよ。

君の言う20%(0.2)は、a + a 、つまり『1回目に当たった世界』と『2回目に当たった世界』を単純に足して、重複を無視した暴論だ。

展開式を見れば分かる通り、1%の確率で『2回とも当たる(a^2)』という幸運が起きる。この重複分を引かないと、確率は正しく出せないんだ。

正解は19%。君は今、そのわずか1%の『甘い見積もり』で、破滅への階段を登ろうとしているんだよ。10億円を掴みたいなら、その1%の誤差にまで命を削りなさい!」


今回の教訓:重複を恐れ、余事象を愛せ

ちなみに、もっと回数が増えた時は「1 - (全て外れる確率)」で計算するのがスマートです。これを数学では余事象と呼びます。

今回の例なら、1 - b^2 = 1 - 0.81 = 0.19 (19%)。一瞬で出ますね。

数学を学べば、友人の甘い誘いも、胴元の巧妙な罠も、すべて数式で撥ね返すことができます。

 


※投資は自己責任。友人のアドバイスより、自分の計算機を信じましょう。