どおも
「何となくPT」みえリハビリテーション研究会の中です
10月2日は「豆腐の日」ですね。
雑談で「涼しくなってきた。」と書きたくないので、大好きな豆腐の記念日を出してみました!
今日は外旋筋の話です。
が、内容は肉眼解剖学の報告を基に書いていきます!
では、
股関節の外旋筋といえば、大殿筋と外旋6筋ですよね?
大殿筋は一旦置いておいて、外旋6筋って何かセットにされてて、イマイチ謎が多いですよね?
臨床で良く登場する梨状筋のイメージが一番強いでしょうか。
その他の5筋はそこまで意識はしていないと思います
梨状筋は解剖学的な位置関係にて、梨状筋下孔から坐骨神経が出ており、梨状筋との間で絞扼性神経障害が起きやすいため、非常に大事です!
また、よく耳にすることから、本来の主動作である外旋に関しても外旋6筋で1番ではないかと考えてしまいがちです。
というか僕もそう考えてました。
僕だけではないはずですよね?
しかし、名古屋大学の河上先生が理学療法学 第38巻第8号の「股関節の動きを肉眼解剖学的視点から考える」で、1例ではありますが、肢体の大殿筋と外旋6筋の湿重量を比較しています。
その結果、大殿筋全体が318gに対して、梨状筋25g、上双子筋6g、下双子筋6g、大腿方形筋21g、内閉鎖筋30g、外閉鎖筋27gであり、合計115gと
大殿筋の約1/3の大きさであった。と報告しています。
注目したいのが、内閉鎖筋と外閉鎖筋が梨状筋より重いということ!
当然、起始・停止の位置関係などで張力は変化するので、一概には重いから内・外閉鎖筋の方が外旋作用が強い!とは言えませんが、単純比較では湿重量が重い方が力は大きい訳ですから、何でもかんでも梨状筋が1番だと思っていた僕は反省しました
もう少し読み進めると、
起始部の閉鎖膜やその周囲では、内閉鎖筋で最大幅9.5cm、厚さ1.5cm、外閉鎖筋で最大幅7cm、厚さ1cmの筋腹が存在した。
更に、筋腹は水平方向に走行し、斜走する大殿筋に比べて外旋方向に効果的に働く走行をもつ。
と報告しています。
赤:内閉鎖筋
この図ではわかりませんが、外閉鎖筋なんかは触診しにくい部位ですし、肉眼でなく、解剖学書だけでしか確認したことがないので、そんなに幅と厚さがあるというのは意外でしたね。
ただ、外旋方向に効果的に働くというのは、これまでの解剖学書と読み比べてみると画期的な話だと感じました
ちなみに、日頃お世話になる筋骨格系のキネシオロジーでは、外閉鎖筋は回旋軸の近くを走行するため、外旋機能としては非常に弱く、外旋筋群に含まないこともある。と記されています。
うーん、重さはあるけど、効率が悪い…のか?
大殿筋と比較してって解釈だとそういうことになりますが、なら何故外閉鎖筋の湿重量が梨状筋より重いのでしょうか?
謎が謎を呼ぶパターンのやつです
何か、スッキリしませんが、ちょっとマニアックな話になってしまったので
身近なことだと、人口骨頭との関連ですかね。
挿入する際には、外旋筋も切開するので、術後は当然筋力低下が起こります。
先程の報告では、一部閉鎖筋の縫合をしない場合もあるとのことなので、機会があればDrに聞いてみるということも大事ではないでしょうか?
股関節に限らず、切開筋や縫合の有無等も確認を随時行い、解剖学に沿って進めていかないと、癒着・瘢痕化してしまうので注意しましょう
長文お読み頂きありがとうございました。
みえリハ研究会 中
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