朝の目覚めは爽快だった。
シャワーを浴びスーツに着替え職場へと向かう
ん?・・・何かを忘れているような違和感があった。
なんだったんだろう?
とりあえず明日のデートに向けて今日はがんばらないと・・・。
職場に着きスケジュールを確認して愕然とした。
明日は深夜に作業予定が入ってた・・・忘れてた!!
すぐに彼女にメールした。
『明日・・・深夜に仕事はいってたの忘れてたm(_ _)m 今夜でもいいかな?』
返信が来たのは昼休みだった。
『今日?帰り遅いんでしょ?』
『早く帰れるようにがんばってるw』
『じゃあ今日でもいいけど・・・』
『帰るときに連絡するね』
『はい。待ってるね』
早く帰れるようメッチャ集中して仕事をこなす・・・おかげで19時には帰る目処がたった。
とはいえ、出張先での移動手段は主にタクシー。
一人で帰るのは許されず何人かで分乗して帰るのが常・・・。
帰りたいのに帰れない・・・そんなジレンマを感じつつ帰れそうな人に声をかける。
「もう作業ないんなら帰りませんか?」
「そうですね。帰りますか?」
やった!帰れる!!
「じゃあ一緒に飯食って帰りましょう!」
「・・・はい」
本当ならすぐにでも帰りたい・・・でも、泊まっているホテルも同じ、デートは内緒、断れなかった。
タクシーで○っくりドンキーへ。
談笑しながら1時間ほど過ごしホテルへ戻る。
部屋に戻りすぐさま彼女に連絡。
「ごめん、今ホテルついた。何時くらいならいい?」
「おかえり。じゃあ1時間後に○○○○の前で待ってて」
「了解。じゃあ後でね」
急いでシャワーを浴びて私服に着替える。
待ち合わせ場所はホテルから徒歩5分程度。
ころあいをみて部屋をでる。
仕事関係の人がいないのを確認しながらホテルを後にした。
約束の5分前に到着。
彼女はまだ来ていなかった。
もう4月とはいえ、東北の4月。
まだ寒い中で彼女が現れるのをまった。
・・・約束の時間から10分・・・
まだ彼女は現れない。
待ちきれずに電話した。
しばらくすると彼女がでた。
「遅いぞ~」
「ごめんごめん。出る準備で手間取っちゃって・・・今家でたから」
「そっちに向かうよ。どっちに向かえばいいの?」
「じゃあその道から見える大通りのほうへ来て・・・」
そんな彼女の誘導に従ってあるく。
「あ、見つけた♪」
そう言って彼女が電話を切った。
周りを見渡すと10メートルくらい先で彼女が手を振っていた。
彼女の顔にメガネはなかった・・・。