世界的に戦後に大きく開発が進んだ自動車。
日本は360CCの軽自動車が始まって、今では660CCになった。
何度か規格の中で安全性や能力の向上が行われ、300万もする
軽自動車も存在する。
日本という国土は、道が狭く細い事が多いので、アメ車のような巨体は
運転しづらい。それと、高度経済成長の過程で貧富の差をなくす意味で
独自の軽規格が存在し、普通車に比べて税制面でも優遇されている。
バブルがはじけてうん十年経つが、かつての輝きはまだ戻っていない。
しかし、技術面では多くの技術者の汗と涙の結晶が国内外に大きな
成果を上げている。日本でしか作れないものが多数存在し、日本の
技術を排除しようと、海外ではありとあらゆる制限がかかった。
それでもその制限を乗り越えて日本の技術が望まれているようだ。
日本自体もグローバル経済で、世界と同じ規格で物流が行き来する
ようになったが、返って物価が上がった。物流がすぐに止まると
車一台さえ作れない状況になった。
そして、車自体が肥大化していった。日本車は日本の道路事情に
合わせた作り方が当たり前だったが、海外戦略でどんどん海外向けの
大きさになりコンパクトカー以外は、皆デブになった。
そんな中唯一、軽規格だけが厳密に大きさを保っている。
高さ制限は規格ギリギリまで高くなったが、それ以外はずっと規格内で
収まる作りだ。それゆえ、目線が高くなって見やすくなったが、
エンジンも変わらずの大きさで、普通車のように肥大化はしなかった。
一時期、高さが上に伸び、安全装備の強化で車体が重くなったために、
本来の燃費の良さが失われた。それを何年もかけてエンジンの改良、
ハイブリッド化などで軽自動車としての優位を回復させた。
軽トラに至っては、仕事車に徹した作りで改良され続けたが、自動車
会社ではほとんど儲けが出ないのに作り続けているという。
それほど、労働者に対しての愛ゆえの生産だと思う。
その軽トラが海外で人気が出て、更には軽自動車そのものに人気が
出ているらしい。小さいのにちゃんと動く。壊れない。メンテナンスが
しやすいなど、色々理由があるらしい。
アメリカでは25年ルールというものがあって、新車から25年経った
中古車は輸入できるらしい。25年前の中古車が普通に動くほど、
日本車はかなり優れているらしい。
イギリスでは、MINIがかつて国民車だった。だが今はやはり安全面で
肥大化している。おせじにもMINIではなくDEKAと付けたい(笑)
そのイギリスでも日本の軽自動車が人気らしい。軽自動車は日本の
特別な規格でそのまま輸出できないはずだがどうなっているのだろう。
インドではスズキが大人気で、トヨタよりも売れているらしい。
このように、限られた制限のある状況だと、日本人は知恵を絞って
何とか克服しようとしてきた。その結果が品質の優れたものを生み出し、
海外でも求められる製品へと進化するのだろう。
スズキの新エンジンはR06シリーズで、かつてK6Aエンジンのみで
頑張ってきた。この新エンジンの改良でついに軽としてもまたは普通車に
転用可能なほどのエンジンを開発したらしい。R06Dというのが、
すごいエンジンらしい。おいらのジムニーにはK6Aが載っている。
永年使われてきたエンジンで弱点もたくさんあるが、知り尽くされた
エンジンなので壊れてもリビルトエンジンが多く存在する。
今後、R06に置き換わっていくと思うが、一つのものを突き詰めて
研究することが進化に繋がり、より良いものが生まれていくのだろう。
R06Dのエンジンが載っているのは新型ハスラーとワゴンRらしい。
燃費の向上にエンジンだけでも貢献していることはすごいね。