お勝手周辺をうろちょろしていた子猫を保護すべく、機会をうかがっていた。
目が合っても混乱はしない子猫だったが、保護されるのはまだ抵抗があって
その体の小ささを活かしてありとあらゆる小さな場所に隠れた。
最後には見つけられなくなって、保護用に設置した段ボールに入る事を
願いつつ、朝を迎えた。
朝早くから親父殿が子猫の近くで作業を始めた。なんで急にと思えるくらい
突然だったので嫁さんが段ボールを家の中にしまい込んだ。
仕事があるので終わるまでおいらが担当した。おいらたちが普段くつろぐ
部屋に段ボールを持っていき、新たに入れようと思った段ボールをセットする。
猫が入っていると思われる段ボールの入り口を見ると中に入っていた(笑)
手で掴み出すのはかわいそうなので、段ボールと段ボールに隙間を開けて
周りを工作用の格子で囲んで新しい方へ移動を促した。
子猫は出てきておいらの様子をうかがうと新しい版ボールへ歩いていき、
途中で止まった。
色々話しかけて落ち着いたかなと思い、段ボールを傾けてしまおうと思った。
あ、それちょっととばかりに格子を開けようとするので危ないよと止めると
軽く シャーと言われた。また開けようとするので制止すると、またシャーと。
なんてかわいいシャーなんだろう(笑)
縦長にセットした段ボールに移し替えたので餌とお水を持ってこようと離れた。
嫁さんが代わりに見に来たら猫行方不明。
縦長の段ボールに重りを乗せた格子の隙間を突破したらしい。
こうなるとこの部屋はもう至る所が隠れ家で探せない。ずっと探しているが
それらしき姿が見えない。半分諦めて、おいらはわんこのえさを買いに行った。
ついでにいるかわからない猫のカリカリを少し買ってきた。
部屋を静かにすれば出てくるかなと餌を段ボールの上にセットして放置。
暫くしても出てこなかったので、ドアの隙間から逃げたのかもと思い、
パソコン机に座って動画を見ていた。
動画を聴きながらスマホをいじっていると足元から黒い物体がヒョロヒョロ
と出てきた。え?って言ったら元の場所へ帰っていくのでそんな近くに隠れて
いたのかと驚いた。人間が怖くないんだ。ただ、まだ信用していないだけで。
先ほど準備した餌を足もtにセットしたら足が動いても怖がらずに食べた。
最初に準備したパンを細かくちぎったものと、魚を食べたのでマグロ味の
カリカリを一緒にして出した。飼い猫のように普通に食べている。
食べ終わったようなので水を持ってきたら飲んでる。かわいい。
いや何で、おいらの足元にいるんでしょう。逃げる場所はたくさんあるのに
一番逃げたい人の近くにいるとは(笑)
本当にその小さな体はどこにでも隠れられるので、探せません。
ごはん終わったら満足して足元の奥のどこかへ隠れえしまった。
おいらにはもう探せない。猫だけが知る迷宮に入ってしまったのだから。