スイッチが流行る前にPSP(プレーステーションポータブル)が
一世を風靡した。すべてのゲームを持ち歩こうだったかな、
キャッチフレーズとともに音楽も映画もゲームも持ち歩くことが
出来るそんな化け物のようなゲーム機が出た。
メモリースティックが独自規格で開放しなかったのでSD
カードに負けたが、これがSDカードのように進化し続けたら
IPHONEにも負けなかったかも。独自規格のてんこ盛りのPSPは
ゲームと映画がUMDというDVDの小型化されたような円盤。
ゲームのセーブと音楽の保管はメモリースティックと徹底した
専用設計。あまりにも独自規格過ぎてしばらくゲーム機なのに
ソフトが出てこなかった。出てこないというのは専用タイトルで
人気のある物のことだが、ゲーム機としてはDSIの方がソフトに
恵まれていた。あの頃のソニーは、著作権に触れることを特に
気にしていたため、大きな勝負をかけられないかったのでは
と思う。そうこうしているうちにIPODが手のひらサイズで
音楽や動画や簡単なゲームまでストアから購入できるようになる。
MP3という音楽形式でどんどんIPOD内にコピーでき、
アルバムCDを何枚も持ち運べる端末になる。ソニーが著作権で
苦しんだUMDの映画はDVDより高いこともあり、わざわざ
買いたくないし、DVDをリッピングしてメモリーに読み込ませる
パソコンからのアプローチであっという間に改造された。
ゲームソフトはモンスターハンターの大ヒットでモンハン専用機
となる。だが、なぜか4代目をPSP-GOとしてUMDを排除してしまう。
今までのソフトさえ捨て去ってゲーム機として残れなくなる。
これがあと数年遅く出れば、処理能力を強化してVITAの前に
ヒットさせられていたかもしれない。大きさもデザインも斬新
だったが、専用ソフトを再び失ったのだ。ここでソニーの円盤は
衰退の一途をたどる。結局スイッチのようにカートリッジを差し込む
携帯ゲーム機に戻っていく。
今でもPSPは持っているが、電話機能のついていないスマホの初期の
機能がそろっているのである。これをそのままスマホとして売れば、
IPHONEに対抗出来たのに見る目がなかった。
結局IPHONEの形に引っ張られて今は全てが板型のスマホになった。
良いデザインは昔に沢山あったのにCPUの力不足と、画面の操作感が
IPHONEに勝てなかった。
ソニーは先進の目があるが早すぎる。その技術をどう楽しむかがない。
だから他人任せで遊び方を考えさせるからIPHONEに負け、任天堂に
チェックメイトを狙われる。任天堂からプレーステーション計画を
破棄されて独自で開発し続け、ついに任天堂を破ったPS2までの軌跡は
今はもう感じられない。良いものは持っているので、それをどうやって
遊べば楽しいか想像できればまた逆転するかもしれない。