新幹線が秋田に来る前はブルートレインが走っていた。

 

いつ廃止されたかは調べて欲しいが、子供の頃は走っていた。

 

昭和の時代になるが平成になる前までは走っていたんじゃ

 

ないかな。秋田から東京に行くには、奥羽山脈を越えて盛岡

 

経由で進む奥羽本線と、日本海側を進む羽越本線の2本の

 

道があった。

 

よく使っていたのが、奥羽本線の あけぼの というブルー

 

トレインだった。羽越本線側のは 鳥海 といったらしい。

 

主にあけぼのに乗った記憶が強いのでこちらがメインの話となる。

 

元々、ブルートレインは田舎から都会への出稼ぎ列車から事を

 

はじめとするものらしいが、お袋が千葉出身だったので、定期的に

 

里帰りに付いて行く感じだ。小さい子供の頃はA寝台と言って

 

ベッドが4人席を使って作られる広さのものだった。上と下の2段で

 

お袋と一緒に寝ていたので広さはかなりのものだったのだろう。

 

そのうち、大きくなってB寝台で4人席を上下2段の4人ベッドの

 

スペースで使う列車に乗るようになった。A寝台は通路が真ん中に

 

あって両サイドが寝台となるが、B寝台は片側の3分の2ほどがベッド

 

スペースで、残りが通路になっている。通路には4人に1人分の

 

腰かけが畳んであってそれを広げて景色を楽しんだりできる。

 

寝台の時は禁煙となるが、朝に終点が近くなるとベッドを畳んで

 

座席に戻すことができ、その時はタバコを吸っても構わないよう

 

だった。枕元に灰皿があった時にごみを捨てようとしたら吸い殻が

 

残っていたりしたものだった。

 

秋田から東京に行くときはまだ上野が終点だった。夜11時過ぎに

 

発車となるため外の景色は真っ暗で見えないが。途中の駅や踏切等を

 

通る時は外の光が見えて楽しかった。

 

特に何も見えなくても寝ながら目的地に行くことが不思議で、無駄に

 

遅くまで起きて真っ暗闇を見ているのが好きだった。

 

秋田に帰る時が一番風景が奇麗だ。周りは田んぼだらけで季節に

 

よっても色が違う。奥羽線は山の中を通るけど、羽越線は海が見えるので

 

とてもきれいだった。海の中を走っているわけではないが、そう見える

 

景色もあってその風景がとても印象的だったのだろう、今でも水の中を

 

列車が走っているシーンを夢に見る。千と千尋の神隠しで水の中を

 

電車が走っているシーンがあるが、あれとそっくりで何かぞくっとする。

 

今では新幹線で夜遅くても20時半を終電としているので、朝早くの

 

風景を見ることはできないが、ブルートレインは寝ながら走る列車、まさに

 

夢の列車だった。

 

これもたまに見る夢だが、東京から秋田に帰るために切符を買わないと

 

いけないが財布の中身が数千円しかなくて郵貯を探す夢を見る。

 

当時一人暮らしをしていた際に、親からの仕送りは郵貯でもらっていたので

 

郵貯でお金をおろさないとという必死さが今でも心に刻まれているのかも

 

しれない。進化した夢だと新潟新幹線「朱鷺」の頃の車両の屋根に乗っかって

 

パンタグラフの間に挟まってなぜか秋田に帰ろうとしているという

 

ものもあった(笑)

 

夢の中でも大宮までは東北新幹線、長野新幹線などJR東系は通ると思っている

 

ようで乗り遅れた秋田新幹線に追い付くために兎に角大宮まで乗るというのが

 

夢の中のおいらの深層のようだ(笑)

 

天気が荒れているようだが、早く落ち着てもらって秋にはまた旅に出かけたい

 

ものだ。