我が家は昔から自営業を営んでいる。

 

親父殿は自営業に関わる設備を選ぶときにいつも特殊なものを選ぶ。

 

いわゆるスタンダードと違い、特殊で見た目が格好良く、どこにも

 

採用されていないようなものを使う事が多い。

 

その時代の流行りなのか、その後はあまり見かけずひっそりと

 

消えていく設備達。設備投資を初期にしか行わない親父殿は、

 

設備が永遠だと勘違いしているのか、7年持ては優秀なのに

 

30年以上壊れても買い替えをしたがらない。

 

壊れ始めた10年過ぎの設備を何度も設備会社を呼んで

 

修理させようとするが既に部品が無かったり、修復不可な状態の

 

物でも直らないとわかると機嫌が悪い。

 

担当者に部品がないからと同じ回答されたのに忘れた頃に

 

また同じことを言うので、何度も親父殿とぶつかって改善

 

させようとしたが、聞き入れず、おいらが電話するのを拒否すると

 

勝手に電話してしまい、また同じ事を言われて直さず、新品も

 

買わずで30年が過ぎた。今でもたまにいうけど(笑)

 

親父殿はお袋の支えもあって自営業を3回変えている。その度に

 

資金は大きくなっていったが、それを陰で支えていたのはお袋だろう。

 

人のいう事は絶対聞かない親父殿なので、うまくお袋がコントロール

 

していたのだろう。

 

新しいものを造る時は最新のものを使いたがるが、その後の交換には

 

お金を使いたくないという。日本製は性能が良くて生産終了しても

 

まだ永く使えるので保証も部品も無くなってしまう事が最大のネック。

 

何時もおいらが買い物に付き合う時は、なるべくスタンダードで交換が

 

安く出来、修理する場合の部品が特殊でないものを推薦している。

 

今回、20年ぶりに壊れ始めたのが、おいらの居住スペースの水道回り。

 

一昔前は、手に障害持っている人でも片手で開け閉めが出来るという

 

取っ手が流行って、皆その形になってしまった。昔ながらの回す

 

回転型の水栓の方が水漏れ時のパッキンの交換が楽なのだが、

 

片手で回す取っ手は特殊でパッキンだけではなく、洗面台そのものを

 

交換するという暴挙な造りをしている。これまで2か所、お風呂内の

 

蛇口システムを片手式から回転式に交換済みだ。一番スタンダードの

 

モデルにすることで、シャワーホースなどの劣化でもその部分だけを

 

交換できる。

 

だが、先に話した、システム洗面台は部品がなく全交換となる予定だ。

 

使い勝手も良く、鏡の電熱線も生きているのに、水道の水漏れが

 

とんでもない量になって手に負えなくなったのだ。

 

一時的な止め方も教わったが、そこを毎回回してそこが水漏れになったら

 

目も当てられない。泣く泣く高額で交換することにした。

 

物がまだ来ておらず工事日も後で決まるのでその時また書くが、

 

水道代は知らない間に高くなるので、水漏れを見つけたらすぐ交換

 

した方が安上がりだと思う。親戚の方で主の居ない家を定期的に

 

見回っていた人が、水道管からかなりの水が漏れていたのに気づかず、

 

100万円以上の請求を受けてびっくりしたという話がある。それほど

 

水道に関しては恐ろしい金額になるのだ。

 

今回の工事はスマホ一台分の金額で交換できるというので、おいらの

 

僅かなお金をかき集めてお願いすることにした。

 

20年ぶりのプチリフォームだ。