おいらは生まれてから始めて上京するまで自分でお金を払ったことがない。

 

というのは、仲間や親族で出かける時、車出す人、その他お手伝い等、

 

役割分担があるはずだが、お金を払う場合の立ち位置が、いつも最年少で

 

いいよ、いいよで本当に払う機会がなかった。

 

その経験の無さが社会人になって大きく伸し掛かってきた。

 

最初に感じたのが、社会人になってから友人とドライブに出た時。

 

彼はローンを200万ほどしながらスカイランを中古で買っておいらを

 

乗せてくれた。すげえ、格好良いねと褒めまくるもガソリン代を

 

払うという習慣がなく、2度目の長距離ドライブで数人で絡んでいた時も

 

払う素振りを見せなかったので怒られた。挙句にお前違う車に乗れと

 

言われた時は何なんだと思った。友人が家に遊びに来た時駐車場が

 

なかったのでその辺に停めて家に入って暫くして駐車切符を切られたが

 

災難だったねくらいしか感じなかった。

 

おいらが免許と車を持っていたのならもう少し考えられていたのだろうが

 

上京し、横浜で一人暮らしを始めるころも車なんて持つ余裕がなかったし、

 

前にも書いたが、東京 ⇔ 横浜 の自動車学校通いは無理だった。

 

秋田に帰って免許を取り、初めて車を買ってドライブに出かけた日に

 

10キロ速度超過で捕まって家に帰った。15000円位だったかの罰金。

 

こうして30年掛けて車のルールを肌で味わい、保険の大切さと運転手への

 

配慮が必要なことを学んでいく。

 

神様仏様が守ってくれたおかげで、真っ白なおいらの地図に危険行為、

 

禁止事項等のギリギリのライン設定が完了した。

 

世の中には本気で自分の経験したこと以外分からない人が多い。

 

経験していないことを相手目線で考えるという事は難しい。

 

おいらは何も知らないことを一から一気に無謀なことをするのではなく

 

この辺なら大丈夫か試しながら自分の安全領域を確立していった方だ。

 

だから何も知らずにいきなり大きな事故を起こす人を見るとある意味不憫だ。

 

誰かその前の段階で注意してくれれば、大きな事故を起こさずに済んだ

 

かもしれない。

 

事故はともかく、友人に運転させてそのお礼をどこまでするかという事は

 

別の友人とも話してこれくらい?もう少し低くてもいいんじゃない?とか

 

ケースバイケースで行っている。

 

日本人の難しさは何かを譲ってくれるという言い方。譲ると言うのはお金で

 

解決するのか、何か別の時に同じような事をすればいいのか、本当にただ

 

なのかが分からない時がある。

 

何より これいくら払えばいい? とストレートに聞くと失礼な時もある。

 

相手が何を求めているのかわからないと本当に困る。

 

その第一声で自分の価値が決まってしまう事もある。

 

昔からよく見る場面だ。

 

だから何かを人に渡すときは譲るという言葉を使わず、売ってあげるとか

 

何か別の物で返してとか、お金は良いからご馳走してとかはっきりさせて

 

おいた方がいい。

 

譲の意味をはき違えると友人がいなくなります。

 

そう言えよとか、思っているのは自分だけではっきりきっちり聞いて

 

その誠意に答えたほうがいい。

 

ガソリン代半々ねとか、運転交代するのが条件とか、運転は任せるから

 

ガソリン代は出してくれとかはっきり話し合おう。

 

そして、陰であいつガソリン代も出さないでただ乗りしやがったとは

 

決して言わないでください。相手は本当に知らないのです。

 

食事して自分の分を出さないのは論外ですが、泊りがけで酒代は

 

俺が出すから料理代宿泊代は折半ねとか、相手に質問があれば

 

どんどん聞いてください。常識知らずと後で散々悩みますから。