将棋の2021年竜王戦第4局は、難解な中・終盤の末に藤井三冠が勝利; 豊島竜王の悪手は2つのみ!
封じ手の局面は、藤井三冠が有利だった。
しかし、その直前に豊島竜王が39分を使って指した手が悪手だった。
73手目: ▲4五銀 悪手
フツーに▲5五銀と上がっていれば、豊島竜王が有利を保っていたはず。
109手目: ▲3五桂打 敗着 ・・・事前の読み筋だったのか1分台で指してる
この手が、敗着となってしまった。 相手玉に手厚く攻め駒を追加したような手だが、
深ーく読まないと分からないようで、そのあと攻められたときに、自玉の逃げ道を
ふさぎ、詰みが生じてしまうのだ! =このあとの展開で出てくる
ここでは、単に▲5五銀と角を取っておけば、豊島竜王が有利をキープできていた。
一方、藤井三冠の疑問手・悪手もチラホラある。
まず、局後のインタビューでも話していた感触の悪い手:
84手目: ▽4四角打 疑問手
ここでは、シンプルに▽3四銀または▽7六歩の取り込みの方がまさったらしい。
これで、藤井三冠の優勢→有利になったもよう。
102手目: ▽7六歩打 疑問手
ここは、▽6五桂打の方が藤井三冠優勢をキープしていたらしい。
しかし、この手で優劣不明な微妙な形勢になった。
難解な終盤戦の最中なので、桂馬を温存しておきたかったのかもしれない。
104手目: ▽8七飛成 悪手
一見、自然な手だけど、▽7七銀と打って▲6六銀を消去する方がまさっていた
らしい。 そんなん、わからんよねー!
これで豊島竜王の有利~優勢くらいに逆転している。
この手を見て、豊島竜王が長考に沈み、99分考えて最善手を指します。
しかし、その後上記の2つめで書いてるように、豊島竜王に致命的な敗着が出て、
藤井三冠が正確に寄せてこの難解な第4局を勝ちきった。
これにより、藤井聡太三冠が4-0で竜王位を豊島将之竜王から奪取した。
終局の局面は、こうなった:
手数は長いが、逃げても詰みがあります。 途中、▽3二歩打という絶妙な
決め手があるのです! ・・・皮肉なことに、▲2二歩が逃げ道をふさいでる!
終盤の最後の最後まで、ハラハラドキドキさせるハイレベルな闘いを見せてくれた
豊島竜王と藤井三冠が素晴らしかったです。
※108手目の▽5五同角の時点で、2日目の18:08分頃です