ダイヤモンド ①話
ダイヤモンドという言葉は、ギリシャ語のアダマス(征服されざるの意)が語源です。自然界で最も硬い物質であることからこう呼ばれたと思われます。
紀元前800年、インドではすでにお守りとして尊ばれ価値のあるものだったそうです。その後ペルシャのインド侵略を機にヨーロッパに伝わっていったといわれています。
ダイヤモンドの美しさは、①虹色の分散光 ②きらめき ③強い輝き のほどよいバランスで成り立っています。太陽光や電灯では、プリズムに見えるような赤、黄、緑、青の分散光(ディスパージョン)がダイヤモンドの内部から放たれます。そして、ダイヤモンドを動かすと、カットによって作られたモザイク模様が強い輝きを伴ってキラキラときらめきます。
分散光、きらめき、輝きの3つのバランスはカッターが決める角度によって微妙に変化します。虹色の分散光をより多く出すと輝きが多少犠牲になり、すべてが最高になることはありません。
自然の力によって一つひとつ個性を持って生まれたダイヤモンドの原石は人間の技術によってまた一つ新たな個性が与えられるのです。
今回から、ダイヤモンドについてのお話を連載します。
次回はダイヤモンドの原石とカットについてご説明します。

