十分もしたら酒場の前についた


音もなく消えて行くタクシー


さぁ
グライダーはここにいるのかなぁ


大きなドアを開け入って行くジーン


がらの悪そうな連中がたくさんいる


危なそうだなぁ
何人か睨んでるよ
あーこわっ


すると
悪そうな奴が話かけてきた
機械人間だ


おい
おめー何処のやつだ
見たことねー顔
だなー
俺のコンピューターは
ここに来る奴の顔が全部インプットされてるのさー


俺は地球から999で
来た
ここも初めてだ
名前はジーン
人を探してる
グライダーって奴なんだけど知らないかな


グライダーだとー


ガタッと立ち上がる機械人間


おめーグライダーになんの用があるんだ
人間らしいが
悪い事は言わねー
殺される前に帰んな

ダメだよ
それじゃここに来た意味がない

そのグライダーって奴はな・・・・

機械帝国の犬だぞ


嘘だっ
あれほどの奴が
裏切るわけがない!

グライダーに何人の人間が殺られたか
わからんわい

お前さんがどんな知り合いかは
しらんが
好きにするがいい

ただがっかりしてもしらんがなぁ


俺が直接確かめて来る!


裏切られてもか?


ああ!
教えて下さい
グライダーは何処にいるんですか!


そうか
それでもいくか
北に十キロ程行くと
船旅連中のたまり場がある
そこに行けばきっと見つかる
行ってみるか


はい!


そこに立って
頭の中でタクシーを呼べば
タクシーが来る
それに乗って行けばすぐじゃ


店の名前は?


でかい酒場じゃすぐわかる


何処からかタクシーがきた


フィーン!


じゃ行ってくるよ
ありがとう!


気をつけてな
無事に帰ってこい


もちろん親友に会うだけさ


フィーン!


そしてジーンはグライダーのいる酒場へ向かった
本当にじいさんのように変わってしまったのだろうか
不安がジーンをよぎる
一体どこにいけば
グライダーの消息がわかるんだろうか?

あてもなく港の方に歩いて行くジーン

しかし
当たり前だけど機械だらけだなぁ


しばらく歩いていると
戦艦が見えてきた


おっ戦艦が見えてきたぞ
グライダーの船は何処だろ?


船を眺めていると一人の老人が話しかけてきた


おい
若いの
どっからきたんだ?
この辺の者じゃないな
機械人間でもねぇなぁ
なんで
海賊の船なんか
ながめてんだい?


俺はジーン
銀河鉄道で地球から来たんだ

親友の船が999から見えたから
本人をさがしてるんです
グライダーって名前なんだけど
知りませんか?


999からだと!
999の乗客か?

旅行客がなんのようでこんな所まで来たんだ?


機械人間と人間がなんとか
共存できないか
機械帝国のある
終着駅へ旅してる途中なんだ


そうか・

友達はグライダーと言ったな


はい!


そいつの名前は知ってるが
会わんほうがいいかもしれんぞ


なぜです?
グライダーとは
ヘビーメルダーで知り合い
機械帝国との共存を
約束した仲間なんだ!
グライダーはどこにいるんです!


機械帝国と言ったな
そのグライダーってやつはな・・・・