20**年3月16日
今月の俺の油外は、スタッフの中で一番悪い。
副店長から、
「お前、達成率悪すぎる。なんとかしろ」
と結構キツめの口調で言われて、テンションが下がった。
油外を出さないと、退勤時間になっても現場に残らないといけない。
でもお客さんは、全然かってくれない。
どんなにアプローチしたって、買ってくれない。
仕方ないから自分で自腹を切る。前回の日記から今日までの間に、2千か3千ぐらいは自腹を切っていると思う。
そんなことをしても、全然足りない。
油外を出す出さないの分かれ目は1万円ぐらいだ。まあまあ出たという感覚なら7~8千ぐらいだ。1・2千円では出たうちに入らない。
自腹を切って水増ししたって、ほとんど効果はない。ただ自分の金が削られていくだけだ。でもゼロで通せるわけはない。だから自腹を切らなければならない。
この間早番で午前5時起きの日、退勤時間になっても四千円ぐらいしか油外が出てなくて、上がれなかった。
この状況から逃れるためには、買ってくれそうな客に強引に売り付けるしかない。
穏やかそうな(悪く言えば気の弱そうな)お客様がご来点された。
私はその人にボンネット点検をアプローチし、点検した。
何も悪いところがない。
アプローチのしようがない。
そしたら油外はでない。
そしたら帰れない。
だから私は、減ってるのか減ってないのかよく分からんクーラントの液を、
「クーラントのサブタンクの液量が少なかったようですね。クーラントってエンジンを冷やす役割を果たしておりまして、これが少なくなるとオーバーヒートとかの原因になってきますので、1本840円で時間かからずに補充できま
すので、いかがですか」
と言って、アプローチした。
お客様は買ってくれた。
ものすごい罪悪感に襲われた。
昨日も早番なのに、油外がでなかった。
ようやくなんとか油外を出して、帰ろうとしたら、店長がパソコンを使っていた。
これでは個人日報が打てない。
個人日報を打たないと、帰れない。
しかたないから私は、パンパンに筋肉が張りつめた足で、ボロ人形のように掃除を始めた。
ようやく店長がパソコンを入力し終わって、家に帰った時にはすでに夜遅かった。
今日は、特に最悪だった。
夜、現場に白い軽自動車がやってきた。
何をしたいのかよく分からない。給油機のところにくるわけでもない、変な場所に車を停車させ、そこからゆっくりバックし始めた。
私は何か話でもあるのかと思い、そのうち停車するだろうと思って、後ろから様子を見ていることにした。
その車は、バックを続けた。
やはり何をしたいのかよく分からない。後方にはタイヤラックがあるから、そのうち停車するはずだ。
だがその車は止まる気配がない。タイヤのラックが置いてある硬い障害物に向かって、一直線にバックし続けている。
マジありえない。
あと1mぐらいで、コンクリートに激突する。
私は大声で、
「ストップ!ストップ!」
と叫んだ。
車は障害物まであと50cmあるかないかぐらいの近距離で、停車した。
その客は、ただ灯油を詰めに来ただけだった。
単純にドライバー(どっかの主婦みたいな人)の運転技術がメチャクチャ低かっただけだった。それから、バックミラーから後ろの障害物がよく見えなかったというのもあるかもしれない。
理由はどうであれ、こっちにしてみたらとんでもない話だ。
もし止めるのが遅れてぶつかってしまったら、全部俺の責任になる。
そしたら副店長や店長から、文章では表現できないぐらいの恐ろしく叱られる。
たぶん胸ぐらつかまれたり、殴られたりするだろう。
マジありえない。
マジふざけんな。
心臓が止まりそうだった。
この苦しみ、どうしてくれんの。
あんたが勝手に障害物にぶつかったら、そのせいで俺が深刻な被害をこうむることになるんだよ。わかってんの?
マジふざけんな。
マジふざけんな!
その客は、
「すみません」と謝罪しただけで、帰っていった。
全然わりに合わない。
この世はウザいことばっかり。
なんで生きてるんだろう。
生まれてこなければよかったのになあ。
つかれた。
明日も出勤だ・・・。
楽に*ねたら。