3回目は橋本治の『これで古典がよくわかる』であり、第2弾で紹介した清水の本と併せて読むと面白さがよりわかる。
この本によると、古典を読むことの意義は人間についての真理を探ることにある。平安時代に源氏物語を書いた紫式部も鎌倉時代に徒然草を書いた兼好も現代の我々と同じ人間だと思うと、古典に対する苦手意識もなくなるであろう。
3回目は橋本治の『これで古典がよくわかる』であり、第2弾で紹介した清水の本と併せて読むと面白さがよりわかる。
この本によると、古典を読むことの意義は人間についての真理を探ることにある。平安時代に源氏物語を書いた紫式部も鎌倉時代に徒然草を書いた兼好も現代の我々と同じ人間だと思うと、古典に対する苦手意識もなくなるであろう。
今回は模擬授業という特殊な授業に関して述べる。
実際の教育現場に対してあてはまることもあるが、それはまた改めてきちんと書くので心配は不要である。
模擬授業は査定である。さらに、観察者によって重視するポイントが異なる。
【姿勢】 立ち位置がコロコロ変わるのはよくない。自信のなさ、緊張しすぎなどと勝手な解釈をされかねないので、クセの人は気をつけよう。
どっしり構えればよい。
【服装】 ドレスコードが決まっている職場もあるが、そうでない職場もある。
決まっていないのであれば、各々が良いと思うスタイルをとればよい。そのセンスもCHECKされている場合があることは忘れてはならない。
が、清潔感、インテリ感があるほうがいいと思うよ。
【声】 きれいな声の人は有利である。が、重要なのは、声の大小と抑揚である。 声のボリュームは教室の大きさによって変える必要がある。小さくて聞こえないのは論外だが、大き過ぎるのも耳触りなだけ。適量というものがある!
重要なのは、抑揚!!
ぎこちないのはダメ。重要なところをささやくような小声で言うのも抑揚である(WHISPER)。緩急をつけることでパフォーマンスは急激に進化する。
【話し方+表情】 メーラビアンの法則というのがある。簡単に言えば、話す内容よりも話す態度のほうが圧倒的に大切だ!ということである。
もちろん、内容も大切であるが、、、
おすすめは、日常生活よりゆっくり話すことである。 ゆっくり話すと、口をしっかりあける余裕ができ、その結果はっきりとした口調になるのである。
特に、ポイントの箇所はゆっくり、はっくり、何回も言ってあげよう。
【板書】 筆者は字も図もきれいに書けるので得をしている。実際の授業現場でもこれは大切なことなので、章を別に設けて説明する。
【内容】 最悪なのは、結局何が言いたいのかがわからないorポイントがわからないものである。 伝えたいことが明確になっているのであれば、表現は自ずとついてくる。
(授業終了の3~5分前にはその日のポイントを確認してあげるだけでも、教育上の効果は大きい!)
【行動指示】
実際は、教室のしつけがどこまでできているかによる。
しつけが行き届いていない状況を想定すると、、、、
一斉行動をきちんととらせよう。
即ち、「ノートはとらずに、前をみておこう。
ノートは後でとる時間を用意してあげるからね。」
と前置きする。など
一斉行動を指示できるかがポイントである。
【コミュニケーション】 模擬授業では、教師が生徒とコミュニケーションがとれるかが必ずCHECKされている。発問の時には、きちんと生徒の名前で呼んであげよう。 そして、Xらは生徒の答えに授業している者がどう対応するかが一番見たいのである。
生徒の答えが正しいとき
・「正しいね」との肯定
・正解と言う前に他生徒の意見を聞く
無視はNG!!
生徒の答えが間違っているとき・・・・・間違えた生徒に必ずフォローを入れる 無視は絶対にダメ!
・ヒントを出し、同生徒に再意見を求める
・正解を言わずに、他生徒の意見を聞く
さまざまな対応が考えられるが、何が大切かはわかってもらえたであろう。
これは、初めて教壇に立つ若き教師(今回は数学教師)が心がけるべきであろうことを述べたものである。
まず、忘れてはならないのは、授業はライブのものであり、現場の状況に応じて臨機応変に対応できる能力が教師に必要であること。 構成、授業展開を考えることも重要ではあるが、あまりとらわれ過ぎないように!
突然の生徒からの質問が授業を盛り上げるチャンスと思うようになれればとりあえずは一人前と思ってよい。そのために、最低限必要なのは教師の学力、知識である。(当たり前のことだ)
よって、勉強不足であると自覚している教師は勉強するように!
①『日日のハイレベル演習』(高校への数学)は紹介するまでもないが、ここに載っていることは寝ぼけていても正確に言えなければ、失格!
②『数学ショートプログラム』(大学への数学)も有名かな?
やや理系向きと思われるところもあるが、「数学の先生」ならここにのってる問題は知っておこうね。ただし、§12から§14まではとばしてもかまわない。
他にも紹介したい本は山ほどあるが、今度紹介するとして、、、
中学数学を教えている先生で①を持っていない人、高校数学を教えているのに①or②を持っていない人はすぐに手に入れよう!!
ただし、誤解してもらっては困るが、この2冊の内容を生徒に教えなければならないといっているわけではない!(この2冊はどちらかといえば、アドバンストな内容を扱っており、生徒全員が一度の説明で理解することはなかなか望めないと思われる。特にショートプログラムのほうは)
ここでは、専門的知識のない先生がいかに生徒の質問から逃れるかということを話したいのではない。そもそも知識・学力に不安があるのなら、即刻辞めることをオススメする。即ち、上記の①②に書いてあることがよくわからないという人は教壇に立ってもらっては困るのである。
授業が思いもよらない展開になるのが楽しめない先生はおそらく教えていてもあまりやりがいを感じないのではなかろうか?!
まとめると、、、一流の教師は、授業が予想外の展開になるのを楽しめなければならず、その余裕は確かな学術的知恵に基づくものである。
あらかじめ授業展開・構成を考えるときには大まかな流れを確認し、あまり細部まで詰め過ぎて考えないようにすることだ。
心構えを理解してもらったところで、職場によっては実際の教壇に立つ前に、模擬授業といういわば、授業練習場が用意されているところが多い。
そこで、模擬授業での心がけを述べる。
まず、席に着くのは実際の生徒ではなく、上司や同僚(以下、これをXとかく)である。
そこで、Xにもいろんなタイプがおり、生徒になりきってノートを取ってくれる人、目線を上げてくれる人、無視する人、などなどこれらは書き出すときりがない。だが、大切なことは、早期にどの人がどういうタイプかということを認識することである。そして、Xにはその個々に応じた対応をすることを心がけよう。
また、自分が模擬授業の観察者の立場のときには、好きな対応をとればよいのである。 (まあ、新人の先生は生徒になりきる真面目なヒトが多いようであるが)
つまり、模擬授業では観察者の態度(Xによって異なる!)から何をCHECKされているかがわかるので、その要求に満足のいく態度を示してあげればよいのである。
次回から、具体的なテクニックを説明する。