続けて、イエス様はご自分がどのようなお方であるのかを現わしています。
9:4エリヤがモーセと共に現れて、イエスと語り合っていた。
この変貌山には突然、モーセとエリヤが現れました。この2人の人物は、旧約聖書において、代表的で典型的な役割を担っています。モーセは神からシナイの山において十戒を始めとする律法を授かった人物です。彼は40日40夜シナイ山に留まり、神と交わりました。モーセは旧約の律法を代表する人物です。エリヤはどうでしょうか?エリヤは旧約聖書を代表する預言者です。彼は力ある御言葉を神から預かり、人々に宣言し、奇跡も行いました。そしてエリヤはカルメル山にて、バアルの預言者たちとの戦いに勝利した後、急激なうつ状態に落ち込みます。イゼベル女王から殺すぞと脅迫されたことがきっかけでしたが、彼は40日40夜歩き続けて神の山であるシナイ山にたどり着きます。そこで、エリヤは燃え盛る火でも、大地震でも、吹き続ける風の中にではなく、ささやかれる御言葉の中に生きておられる神を発見しました。エリヤはまさに旧約の預言者の代表として、神の言葉を授かりました。今日の変貌山には、2人の旧約を代表する人物が現れました。そして、彼らは山の頂上で神と語り合っていました。同じく、この2人の人物は、モーセはこの時代の約1,500年前に、神の山ホレブにおいて神と語り合い、十戒を授かりました。そしてエリヤはこの時代の約700年前に、同じく神の山ホレブにおいて、神と語り合い、御言葉を通して力を得ました。神の山ホレブ、つまりシナイ山においてモーセに律法を与え、エリヤに御言葉を通してご自分を現わされたお方は一体どなただったのでしょうか?まさに今日の本文で、山の上で2人の神の僕と語り合われたイエス様であると、私達は信じることができます。そして、モーセやエリヤがシナイ山において、主なる神に全面的に頼りつつ、律法や御言葉を授かったのであるから、神の子イエス様はモーセにもエリヤにも勝るお方です。そしてイエス様こそが、神の律法と預言の完成者であることを今日の本文は示しています。イエス様は復活され、弟子たちと会われた後に、ご自分についてこう言われました。

ルカ24:44イエスは言われた。「わたしについてモーセの律法と預言者の書と詩編に書いてある事柄は、必ずすべて実現する。これこそ、まだあなたがたと一緒にいたころ、言っておいたことである。」

イエス様こそが、律法と預言者に書かれてある事側の実現であり、完成であるのです。つまり、イエス様こそが、モーセにまさる律法の完成者であり、エリヤに勝る預言の完成者であります。