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あけましておめでとうございます。



大変ご無沙汰しておりました。

今年も【年賀状ブログ】がやって参りました。

一年振りの更新で恐縮しておりますが

みなさま憶えていてくださったでしょうか。

いえ、お忘れだとしても当然です。



これはどうしようもない話なのですが

お正月が年に一回しか来ないもんだから

どんなに頑張っても【年賀状ブログ】は

年に一度の更新しか出来ないのです。



憶えていてくださった方はもちろん

忘れてしまった方にも非はありません。

もちろん僕もまったく悪くないです。

すべてはお正月のせいなんです。

ああ本当にどうしようもない。



そんな中忘れずにご訪問くださる

心温かいみなさまには心より感謝いたします。

どうしようもない事情をご勘案いただき

今年も懲りずにお付き合いくださいますよう

よろしくお願い申し上げます。



さてさてそんな思い込みというか

「ちょっと盲信」気味な今年の年賀状は

いのししのし袋です。



熨斗延しと 躬ら曳くや 四肢の線
辿り結びて 有難き縁

ゆいましておめでとうございます

Remove water from the line and turns into pig.

水引の【線】が結ぶ亥年の【縁】
(短冊の裏に印刷)



熨斗袋と言っても袋状ではなく

官製ハガキの両端上下を「の」の字型に切り

残した中心部分を基点に水引に見立てた帯を

表側に折り返して猪型に結んだ一枚物です。

ちょっと説明が難しいのですが

実物を見ても一枚物とは気付き難いです。



宛名面のお年玉くじ番号ギリギリまで

切られているので、端を水引に使っているのは

わかると思いますが、一見して切り離されずに

繋がっているとは作った自分でも気付きません。

製作中に失敗して切り離してしまった所を

接着していても見分けがつかないので

苦労して考えなくてもよかった気もしますが

まあなんというか、小さなこだわりです。



昨年の年賀状を作り終わった頃に

「い(のし)し」と「熨斗」がかけられるなあと

ぼんやり思い付き、細長い六角形の熨斗飾りや

水引の切り出し方をあれこれ考えたり

猪結びもやってみれば出来るんじゃないかなあと

確証も無いのに形になりそうな自信だけはあり

戴き物の熨斗紙を資料として集めながら

10月初旬に製作に入りました。



散々悩んでいた六角形の熨斗飾りは

「わらびのし」にすることでよりわかり易く解決し

一番苦労しそうだった猪結びも、紙の先端を

牙と鼻と耳に使えそうだなあと想像していた通り

数回の試行でそれらしく組み上がりました。



和紙の短冊は無地でと考えてましたが

完成にはまだ何か足りないような気がして

この短冊に綺麗にハマる言葉が見つかれば

モヤモヤした気持ちも治まるのかなあと

縁起の良い文字をネットで検索。

出てきた漢字の中に「縁」の字を見つけ

豚を意味する「豕」が含まれていることと

水引の帯を連想させる「線」とも似ていて

これでやっと完成だと感じました。



短冊上部に金箔風の「縁」をプリントし

字の中にある「豕」だけを赤色にして

水滴のイラストが「水」を「引く」ことで

「水」が「豕」に入れ替わり「線」が「縁」

水引の帯が猪に変化する姿とかけました。



ただ少しわかり難いので、文字の横に

英文でヒントを、それでもまだ足りないかと

短冊の裏側に答えを入れました。

めくらないと見えない場所に書いてあるので

充分捻くれてはいるのですが、いつも

説明が足りない自分にしては珍しいことです。

果たしてそれが正しく伝わったところで

どうなんだろうと思わないでもありませんが

製作当時のモヤモヤしていた気持ちは

スッキリ解消しておりました。



届いた時に、まず水引の猪に目が行き

次に熨斗の文字遊び、そして短冊の意味を

時間をかけて考えた後で、猪の結び方に

興味が戻り、最後に水引が一枚物であることと

その切り出し方まで理解してもらえることが

出来たら、もう何も言う事はありません。

きっと喜んでくれたと思えるからです。

まあそれも小さなこだわり、いや

自己満足でしかないのですけれども。

うん本当に、どうしようもない。



あとどうしようもない話と言えば、今年から

官製年賀ハガキも62円に値上りになりました。



もともと定形で送れる事の方が少なく

官製ハガキも加工するのでただの厚紙扱い。

昨年まで120円の定形外送料に52円と82円の

お年玉くじ付き切手を貼って出していたので

さらに負担が増えるなあとインフレを実感しつつ

郵便局の窓口で必要枚数の切手を注文。

同じく52円から値上りした62円くじ付き切手と

封書用には値段据え置きの82円くじ付き切手を

受け取りふと思う。



あれ、これ62円2枚で120円じゃないの?



習慣とは恐ろしいもので、52円と82円切手の

組み合わせが身体に染み付いていたのか

今年は62円と82円切手を貼って出すものだと

すっかり思い込んでおりました。

慌てて62円切手を買い直し、少し得した気持ちで

帰りましたが、昨年が52円+52円+82円

今年が62円×3で値段は変わってないんですよね。

もう本当に、どうしようもない。



最近は色々なサービスも増えてきて

安く早く簡単に年賀状の代役を果たしてくれます。

年賀状を取り巻く外注環境にも変化はあって

従来もデザインや印刷を頼む事はありましたが

今は宛名まで印刷してくれるようになりました。

もう誰が誰に、何のために出しているのか

よくわからなくなってきた気がします。



昨年、YAHOO系列のジオシティーズからは

ホームページサービス終了の案内が届きました。

ブログですら時代遅れになりつつある今、ここも

そして年賀状も、無くなる時が来るのでしょう。

時代とは言え少し寂しい気がしますが

変化は世の常、どうしようもない。



新年早々なんだか暗い話ばかりで

どうしようもなくどうしようもないですが

暗いくらいでドントクライ。



手段は変わっても相手を想う気持ち

伝えたい中身は変わりません。

その先にいる人にほんの少しでも伝わるなら

考えて考えてしつこいくらいにこだわって

年に一度でもわずかな縁を結び直したい。

何であろうといつの時代であろうと。



生粋の怠け者ではありますが

出来る範囲で出来る環境でこれからも

どうしようもない物を考えては届けたいです。



というところで

水引きで結んだ今年の贈り物は、この辺で幕引き。

元号は変わりますがまた来年も変わらず

そして忘れずみなさまに逢えますよう願って

たっぷりとお休みさせていただきます。



せっかく結び直した縁も何も放ったらかしにして

甚だ失礼な気持ちではありますが

いやほんと、お正月のせいですし。



この際何か恩返しでも出来れば良いのですが

せっかくの熨斗袋なのに中身は入れられない

縁はあっても円じゃない、線はあっても銭じゃない

授けられるような金賞もなきゃ、銀賞もない

いやもう本当、どうしようもない。



たねは今年もしあわせ者でした。(´ー`)