生来、やたらと強いものに守られていたと思う。

なので本気で困って祈った時は叶わないことがなかった。

無論人事を尽くしての上の祈りだ。
あらゆる試練と奇跡と言える。

だが、どうにもこれ以上のない事態に陥って、

私は平気で自身の寿命を差し出した。
かつてないほどに明確に、引き換えにして良いと言うほどに切迫していた。
そしてそれに限って成立がなされず、

ひどく落ち込み、

かといえ、

その御元を離れることはなかった。

ただ何故と、思いながら先程までいつもの日常をこなしながら思っていた。
沖縄に住む伯母へ電話をかけようという想いが降りてきた。

話していてこたえが聞こえた。

願って祈りを捧げた相手が神だからこそ、成立はしなかったのだと。
もう十二分に尽くした、

魂を懸けてはならないと。
自分を生きるために、魂を減らさぬように、半ばまで願いを叶えてはくれたがここで戻して貰えたのだと。