人馬もろともうち砕く、名将ローランの愛剣

デュランダルは、中世ヨーロッパのフランク王国で、シャルルマーニュ(カール大帝)に忠誠を尽くした騎士ローランが愛用した名剣。
その柄は黄金で出来ており、柄の中には、聖ペテロの歯、聖バージルの血、聖ドニ上人の遺髪、聖母マリアの衣、といった、キリスト教徒にとっては尊い聖遺物が収められていた。

この剣はもともと、シャルルマーニュ王が天使から授かったもの。

王はこの剣をローランに与え、ローランはその栄誉にたがわね忠実ぶりを発揮した。

ローランは、ブルターニュ辺境伯であり十二臣将(パラディン)と呼ばれたシャルルマーニュの腹心のひとりだった。
彼の死に至るまでの戦いを記したのが、十一世紀に成立した『ローランの歌』である。