ギリ3
ギリ三島へのアクセスはまず、バリ島東部のパタンバイというひなびた港町からフェリーに乗って約50キロ離れたロンボク島のレンバルという港町に渡ります。で、そこからシャトルバスに乗り換えて約2時間、バンサールという北西部の海岸に到着します。そして次はアウトリガーボートに乗り換えて、ギリ・アイル、ギリ・メノ、ギリ・トゥラワンガンとそれぞれ行きたい島へと渡ることになります。いずれもバリ島のビーチリゾートよりもはるかに美しい、絵に描いたような南の島です。別記事にも書いたとおり、何日間かじっくりカヤックで探索するにも最適です。どの島にも宿泊施設があります。安宿からかなり高級ホテルまでそろっていますが、バンガロースタイルの簡素な宿が多いです。ギリ・トゥラワンガンが一番開けていて、ビーチ沿いの道にレストランやバーが結構並んでいます。といっても、車もバイクも走っておらず、「チドモ」と呼ばれるレトロな馬車が唯一の交通機関だったりします。面白いです。
バリ島のクタやウブドなどの主要観光地にひしめいている旅行代理店で、フェリー、バス、ボート代をすべて含めたギリ島行きのチケットが簡単に手に入ります。日本円にして2000円ほどと非常に安いです。ただその移動に丸一日かかることと、便が大幅に遅れたり乗り継ぎが間に合わなかったりすることが日常茶飯事なので、結構疲れます。ぼくが行った時もフェリーが大幅に遅れ、そのおかげでバンサールからギリへのボートの時間が間に合わず、大変でした。インドネシア人はそういう場合、絶対に責任を取ったりきちんとした代替案を出すことがなく、「今日はもうボートなくなったので、はい、明日また各自チケット買って自分で行ってください~」と言い放ってあとはもう知らんぷりするというのが普通です。そこで、「いや、乗り継ぎに遅れたのはオマエラの責任だ、絶対ボート出せ」と諦めずに粘ると、「じゃあ一人500円ずつ出したら特別チャーターで出すことにする」とか、結局そういうところに落ち着きます。インドネシアの特に交通機関は、何かにつけて500円とか1000円とかこまごまとした金額を余分&不当に要求してくることも多いです。しかしまあそうスムーズに行かないことも旅のうちだと割り切って考えると、別にたいしたことはありません。「次は何が起こって、どんなわけわからんこと言い出すかな」と楽しむのもまた、インドネシア旅行の味わいのひとつだといえます。
また、交通機関を使わず、バリとロンボクの海峡をカヤックで渡ることも可能だけれど、インド洋からの南うねりが常に入ってきていて、風もよく吹くのでこれもまた結構ハードだと思いました。ちなみにそのロンボク海峡には「ウォーレス線」という分類上の境界線が引かれていて、バリより左は熱帯雨林系で、一方ロンボク島より右に行けば行くほど乾燥した気候となり、動植物や地質的にオーストラリア大陸との共通項が見られるようになるとされています。そんなラインはまあ人間が決めたラインであり、実際に線が引かれてあるわけでももちろんないけれど、「ウォーレス線」とか「北回帰線」とか「赤道」とかそんなところをカヤックで渡ったぜというその実感は、地球スケールのロマンチシズムを刺激し、ある種の人間の胸をキューンとさせるものがあるように思う。
バリからロンボク島に渡るフェリーはかなり古く、日本で昭和30年代に使われていたような中古が今でも使われています。たいした波じゃなくても、結構揺れます。なぜか出船までの時間、やたらと物売りの人々が勝手に乗り込んできてあれ買えこれ買えと、まあそれはそれは非常に賑やかでした。出船するとそういう連中はいつの間にか消えています。また、ストリートチルドレンみたいなガキンチョ5人くらいが船内でギター弾いて歌うたってチップを要求してきますが、その歌がド下手だったりするので非常に笑えました。
ギリ2
いずれもギリ3島の写真です。
↑標高3726mの活火山、ロンボク島リンジャニ山から昇ろうとする朝日(ギリ・トラワンガンにて)。ロンボク島のササック人はイスラム教徒だが、イスラム化する以前から霊峰として精霊信仰の対象となっていたという。朝焼けのひととき、まさに神秘的な火山の噴火のよう。
↑さんごに囲まれた、典型的な南の島のフォルム。ほとんど標高がなく、白砂とヤシの木が特徴的。またはるか向こうの積雲も雨季の南の島特有のもの。これが徐々に育って積乱雲となり、午後のスコールを降らせる。
↑で、スコールの後にはたいてい虹がでる。南の島の雨上がりの空気はなんというか、セクシーな感じがする。
↑胸まで立ちこんで釣るスタイル。いわしのような小魚を釣っている。
↑どこでもよく見かけるアウトリガーカヌー。海洋民族である彼らはこんなのに乗って驚くほど遠くまで行く。
↑ここらのガキどもは、カメラを向けるとなぜか非常にノリがよくなる。またガキが4,5人いるとなぜかそのうちの一人は必ずフルチンだったりするのも面白い。
↑ギリ三島いずれも南側ではサーフィンに適した波が立っている。インド洋から入ってくるスウェルだ。
ギリ1
観光で有名なバリ島の右隣にロンボク島という、東京都の倍ほどの大きさの島があります。そのロンボク島の北西部の沖合いに、「ギリ3島」と言われる3つの美しいさんご礁の小島(ギリ・トゥラワンガン、ギリ・メノ、ギリ・アイル)が浮かんでいます。「ギリ」とは現地のササック人の言葉で「小島」という意味そのものを指します。
上・下のいずれの写真も、ギリ三島周辺のものです。高画質なのでクリックして拡大して見てやってください。
ギリ三島いずれも周囲三キロから五キロの小島で、また島と島の間隔が1キロ以内と接近しており、ちょうどカヤックでぐるりとくまなく散策するのに適しています。朝からシャカリ気になって漕ぐと1日で回ってしまえますが、それでは味気ない、数日間かけてたっぷりと堪能するのがベターです。 ここをパドリングしたのはちょうど2月の中頃で、このときは物凄く暑かったのですが、我慢できなくなると海に飛び込んでシュノーケリングしていました。それが最も楽しいギリ三島のカヤッキングスタイルです。
島の周辺には海ガメが多く、パドリングしていると何十匹と数え切れないほど、出くわしました。










