世の中の男女は、ふと感じるさみしさをどうやって乗り越えるのか…。



自分は人生で今一番の『さみしい』を感じている。




会いたい人に会えない。




この単純なことがこんなにも重たいことだなんて、始めて知った。




そのさみしさを紛らわすために、自分でもびっくりするようなこともしてしまったり。

その結果はやはり、自業自得な『虚しさ』に襲われる。



そしてより一層さみしくなる。




なぜそんなことになったのか。




自分の望んでいる言葉をくれなかったから。





相手のせいにしている自分がいやになるけれど、でもやはり原因の大半はそれなんだ。





あまりにも自分の気持ちの方が重量があるのに対して、あの人はそれに甘えているのかなんだかいつも余裕。

自分からコイツが離れていくかも知れない、そんな気持ち一切ないんだ。




以前からそういう不安を抱えていた私は、

「私だってあなた以外も見るれんだ」

ということをあの人にも自分にも見せ付けたかった。



何のために?



それは全く分からない。




ただ試したかった。





でも残ったのは、これから先ずっと抱えるであろうあの人に対する罪悪感。






それからというもの、さみしさの限界が訪れるたびに自分からあの人に別れを告げる。

自分なんかあの人を思っていく資格なんかないという申し訳ない思い、そんな自分を責める気持ちと見た目からは想像のつかないくらい古風で口下手なあの人に対するイライラから。




これまでの数年、そんなことをずっと繰り返してきて今に至る。




今までは大概、こっちがプライドを捨ててすがる。





だが最近、本当に目が回るくらいのトラブルが起こり続け、あの人自身も自分自身もいろんなことに疲れてきた。

支えていこうと心に決めたものの、やはり目の前の現実が過酷過ぎて全てのことから逃げ出したくなってしまう。

好きだというプライドさえもなくなり、ついに本気のサヨナラを告げたのが今年の夏。



引き止める筋合いもない、今までこんな俺にいろいろありがとう、

本当の幸せを掴むように祈ってる。



こんなありきたりの言葉を返され、頭が真っ白になった。




だがその直後、向こうからプライドを捨ててきた。

正直言ってこれには相当驚いた。




今までの人生で自分は、全力疾走で追いかける恋しかしたことがなかった。

あの人の場合、過去最高の速さで走ってきた。

途中もつれた足を必死に立て直しながら、一生懸命走った。



が、自分の前を走るあの人がいきなり立ち止まったのだ。



その現実を受け入れることにとても時間を有した。

今思えばこの時の「立ち止まる」という行為が、あの人にとって最大の感情表現だったのだろう。

だがそんなことを察する余裕がない自分は、その後もやはり自信がもてなかった。



簡単に言うと、確信が欲しかった。

遠まわしの言い方ではなく超どストレートな言葉が欲しかった。




様々な事情がありあの人と自分は遠く離れて生活している。

連絡を取るにも時間が合わなく、いつもメールで、しかも1日に数える程度。




何とか乗り越えてきた今までだったが、色んな気持ちが重なったある時、また爆発した。




自分のこと気持ちとか、あの人は考えたこともないんだろうな、どうせ。

どれだけのさみしさを抱えているのか、分かってくれてないんだ、きっと。

あの人は自分のことしか考えてない、私のことなんて…




そういう思いをぶつけると、意外にも冷静な言葉が返ってきた。




「スネてるだけじゃないの?」





この言葉、一般的には何の変哲もない1行だと思う。

だが自分とあの人にとってはとても意味のある言葉なのだ。





ぎゃーぎゃーとさみしいアピールをするといつもごめんと謝るだけだった人が、相手の気持ちを察するようになったから。

ごめんと謝られると、やりとりがそれで終わってしまう。

だがこの時は食い付いて来た。




そのことで初めてあの人が「向き合う」という姿勢を表してくれた気がして、自分の素直な気持ちが伝えることが出来た。



欲しかった言葉ももらえた。





人と向き合うことが、これほど体力を使うものなんだと知った。




崩れかけてきたものをこんなにも死に物狂いで立て直すことは、想像以上に疲れるし苦しい。




だがその分、得る喜びや幸せは格別なんだ。

いくらお金を積んでも簡単には手に入れることは出来ない。







今、自分は幸せ者だと思う。


この2~3か月、自分とあの人の間には絶えず何かが起こり続けてきた。


全てを書き記すときっと短編小説レベルはくだらないと思うので省略。



とにかく色々あった。




とりあえず今は遠距離。



遠距離…恋愛…なんだろうな、コレは。



一般的な、



付き合ってください/はい、分かりました



というやりとりは無いものの、
お互いに感情的になってぶつかり合ったり、
その度にどちらかが相手の必要性を感じて折れる。



ハッキリ言葉に言い表さないが、互いが互いを必要としているのは確かなんだと実感。



今までは自分が折れるばかりだった。


「あなたじゃなきゃダメだ」


と、耳を塞ぎたくなるような臭い言葉をぶつけて軌道修正をしてきた。





だが最近では、あの人が折れ始めた。



何だか少し照れ臭い。



とは言うものの、現状は全く落ち着いてはないけれど、二人で力合わせて困難や問題を乗り越えていこうと再認識した。




男・女


ではなく、もはや


人・人



というカテゴリーに入っている気がする。
甘い幸せは棘のなかにあって、痛みに耐えなくちゃ手にいれることができないと知った。


ある曲のワンフレーズ。




この1年の間、棘のなかに両手を入れてそこら中をかき回してきたけれど、どこにも幸せなんてモノは見当たらなかった。



幸せを探すことに疲れた私に残ったのは、人を好きになることへの恐怖心と借金のみ。



どん底と言うと大げさかと思うが、少なくとも今まで平穏に生きてきた私にとってはあまりにも過酷な現実。




いっそのこと自分の目の前から消え去ってくれればいいものを、彼なりの正義感と罪悪感からか私に借りを返していくと言い張る。



友人はもちろん、「そんな奴やめとけ」と口を揃えて言う。

当たり前だ。

私が好意を持っていることを知っている上で借金までさせるのだから。


ただ私も悪い。
手を貸してきたのは何を隠そう、自分自身の意思である。
困っている彼を放っておけなかった。
彼が助かるなら自分が身を削るくらい、何てことなかった。



利用されてる?



こころのどこかで微かにそう思ってはいた。

そう思ってたにも関わらず、私はそれでもよかった。
彼が助かるのなら。



彼の幸せが私の幸せだった。




だが一向に彼を取り巻く問題は解決せず、次から次へと彼を不幸に陥れる出来事が起こった。


みるみるうちに生気を無くしていく彼を見ながら私は葛藤した。



このまま関わっていくときっと予想を遥かに越える苦労をする


でもこんなになってしまっている人を見放していいの?



結果、私は後者の思いを選んだ。




だから自分で巻いた種だ。
どんな不気味な花が咲こうが、どんな有毒な実がなろうが、巻いた自分が最後まで面倒を見なければならない。



今後の自分のためにも。