わたし
あなた

好きよ
とても

あなた
わたし

だめね
いつも
こうして

あなたとわたし
表と裏
裏と表
わたしとあなた

いつも裏返し
もうひとりの「わたし」に。

今日という日も
あなたと
ともにありますように
もうひとりの「わたし」に。

浅草橋の上から
十七夜の月を見上げた

道を行く車の喧騒を気にもせず
しらっとして
少し欠けた

でも、くっきりと
黒い夜の空に
不自然に浮き上がった
丸く縁取られた
その顔が

一瞬、川面に映り
すぐに航跡の中に
掻き乱される

航跡が消えていくと
また丸い月が
川面に浮かぶ

空に浮かぶ
丸く白い顔が
少し歪んだ水面の顔を
のぞきこむ

「どっちもあなたね」
3つめの蒼白い顔が
口から吐き出した言葉が

車の喧騒の中に消えていく