リトアニア出身のアドマイヤーが今日遊びに来てくれたので、昨日のようにシャルティバルシチャイを作って、もてなそうと思ったのだが、やっぱりチャイブがない
ぶっちゃけチャイブのないシャルティバルシチャイなんてシャルティバルシチャイと云えるのか?
そんな疑問をアドマイヤーにぶつけてみると
アドマイヤーはよくわからないと云った
ただチャイブがなくても
チャイブに代わるものをあなたなりに考えて付加すればいい
そうすれば、君はきっと可愛いバタフライになれるでしょう
あなはまだ成虫になれない未成熟なサナギなのです
たまたま連勝でもすると、やっぱりこの連勝を止めたくないと思ってしまう
すると負けたときに
実力以上の負けを喫する可能性が高くなる
そりゃそうだろう
一縷でも望みがあれば躊躇なく勝負する
だって勝負しないと勝てないではないか
こんな なまじっかなところでやめるなんて
そんな愛嬌のないこと
できるわけがない
僕はチャイブの代わりに九条ネギを使ってみた
チャイブに似ているからだ
するとアドマイヤーは
わざわざしかつめらしい顔を作って
こう云った
「いけません。それは君のシャルティバルシチャイじゃないのです」
タマコが寝起きなのか目をこすりながら
リビングにやってきた
「あたいのコーヒーは?」
僕が無言でテーブルを指差すと
彼女は怪訝そうな顔をしてこう云った
「あてのクリームが入ってないやん」