マイウェイ 12000キロの真実の試写会を見てきました。
かなり楽しめる作品だと思います。
ストーリーは、
1枚のアメリカ国立公文書館に保管されている写真を元に、
カン・ジェギュ監督のイマジネーションから
作られた作品との事です。
オフィシャルでは
ノルマンディー上陸作戦(1944年6月6日)後に
アメリカ軍に捕らえられた東洋人とされています。
色々調べてみたところ、
在日コリアンの方のようですね。
日本で徴収され、中国戦線でソ連軍の捕虜となり、
ソ連軍戦線ではドイツ軍の捕虜となり、
ノルマンディーでアメリカ軍の捕虜となったという
悲劇的数奇な運命をたどった方のようです。
そのドキュメンタリーを元に構成されているからだとは思いますが、
全体の構成はリアリティーがある作品に仕上がっています。
その要素の1つが戦闘シーンでしょうか。
でも私は「正義」や「勝敗」に趣を置いていない事、
もっと言うと戦争映画の悲壮感が
敵が存在したものではなく戦争そのものだとしてる所が
もっともリアリティーに仕上がっている要因だと感じました。
前半は日本人として少し辛いシーンが多いかもしれません。
しかし中盤から後半にかけては、
カン・ジェギュ監督がインタビューで答えている、
「加害者」や「被害者」という視点からではなく、
「人間に対する理解」という視点に向くよう
ストーリーは進んでいきます。
監督が訴えたい結論に違和感少なく導かれていく点に
作品のおもしろさを私は感じました。
中でもオダギリジョー演じる“辰雄”が
過去の自分と現在の自分を
オーバーラップさせるシーンがありますが、
青二才だった若者が
人として過酷な経験を経て成長し
その後の価値観や考え方が変わっていきます。
時代背景の説明が少なめなので、
歴史的背景や知識が無いとやや入り込みずらい世界観ですが、
過去の自分と向き合うという
わかりやすい描写を加える事で
人間ドラマとして共感できるようにしているのかな、
と思いました。
選択肢が無い環境に翻弄されていく若者達を
マラソンという健全なキーワードで結んだ事で
悲壮感を和らげる効果を持たせているので、
観た後にある“辛さ”は私はそれほどありませんでした。
■ワタシ視点
チャン・ドンゴン演じる“ジュンシク”の親友、
“イ・ジョンテ(キム・イングォン)”が
良い味を出してると思いました。
恨みを恨みで返す、また権力に執着してしまう
人間の露骨な欲求をストレートに表しています。
極限の状態で人はどうなるのか。
立場が変わったときに人はどうするのか。
この映画のもう一つの楽しみ方でしょうか。
■監督
カン・ジェギュ
■キャスト
オダギリジョー
チャン・ドンゴン
ファン・ビンビン
キム・イングォン
夏八木勲
鶴見辰吾
山本太郎
佐野史郎
浜田学
イ・ヨニ
ト・ジハン

