少しも怖くないです。三兄弟の<聖職>がグロいのだが、体の解体とかがあるにせよ職業としての作業であり、法医学の解剖と同じ事だ。法医学の解剖はもちろんホラーにはならないし、架空の職業という点で、なんとかホラー小説と呼べるかなというとこ。
もちろん殺戮するだの、暴行するだの派手な話は全く無く、そういうのを求めている人はつまらないと思う。
遺工師という架空の職業の設定は面白いが、いっこうに物語が進展しないので、もしかしてアイデアだけで終わるの? と、危惧したりもした。が、117ページから黒塗りのリムジンとともに物語が動いていく。そしてなかなか熱いドラマがあり、最後は怒涛の展開で、感動有り、エグいシーンありで、なかなかGood。三人が目的に向かって働いているところの描写がとてもよかった。
中盤から終盤だけなら佳作の部類に入ると思う。家族の再生の物語として楽しめる。
ホラー的な楽しみも少しはあるかも。
最後には、読んでよかったと思えた作品です。
ただホラー小説大賞は「粘膜人間」と逆が正解じゃないかな。こっちが長編賞くらいだと思います。