医学部受験は、やみくもに勉強量を増やすだけでは突破できません。

 

合格ラインをどう超えるか、その戦略設計こそが結果を左右します。

 

今日は特に、英語・数学・理科の得点戦略について、受験生が見落としがちな本質をまとめます。

 

 

◆ 英語:最も得点が安定しやすい“合格の土台”

 

まず押さえるべきは、医学部受験において 英語は最も成績が安定しやすい科目 だという事実です。

 

・語彙

・文法

・長文読解

・パターン化された問題構成

 

この4要素を体系的に固めれば、安定して高得点を期待できます。

 

したがって、

 

「英語で確実に稼ぐ」

 

これが医学部受験の王道であり、全体の合格率を押し上げる最も堅実な戦略です。

 

 

◆ 数学:波が大きいからこそ“合格点で戦う”

 

一方で数学は、

 

・問題の相性

・思考の流れ

・計算ミス

・出題形式の変化

 

これらによって、どうしても得点のブレが発生しやすい科目です。

 

そのため、医学部合格の現実的な形は次の通りです。

 

英語で高得点を固め、数学は合格点を超えるラインで安定させる。

 

数学で高得点を狙う必要はありません。

「落ちない数学」の形を作ることが、結果的に最短で合格に近づきます。

 

 

 

◆ 理科の特性:安定性と高得点力をどう扱うか

 

理科は科目によって性質が大きく異なります。

 

多くの受験生が感覚的に理解しつつも言語化できていないポイントを、次のように整理できます。

 

 

● 成績の安定性(ブレにくい順)

 

生物 > 化学 > 物理

 

 

● 成績の爆発力(高得点を一気に狙いやすい順)

 

物理 > 化学 > 生物

 

つまり、

安定性を優先するなら生物、高得点を狙うなら物理。

 

しかし医学部受験では、基本的に

 

「不安定要素は可能な限り排除する」

 

ことが合格確率を高めます。

 

 

 

◆ では、どの科目選択が最適なのか?

 

結論はシンプルです。

 

 

物理がよほど得意でない限り → 生物+化学を推奨

 

 

理由は以下の通り。

 

・生物:最も安定して得点を積み上げられる(ただし高得点は取りづらい)

 

・化学:基礎〜標準の徹底で堅実に取れる(特に無機・有機化学の範囲)

 

・物理:得意なら武器になるも、苦手なら一気に崩れる(得意でも崩れるリスクも)

 

医学部受験では「1科目の崩れ=不合格」に直結するため、

 

安定して戦える科目を選ぶことが合格の再現性を高めます。

 

 

◆ 「戦略を知っているか」で合格率は大きく変わる

 

科目選択は、受験の最初に決める“投資判断”と同じです。

 

相性が悪ければ、努力が成績に反映されないまま一年を失うことさえあります。

 

逆に、

 

正しい戦略 × 正しい努力

 

この組み合わせが整えば、合格までの距離は一気に縮まります。

 

不安な方は、一度学習状況を整理してみてください。

 

科目選択と得点戦略の組み直しだけで、合格の可能性は大きく変わります。