だんだん夕暮れが近づき静かになってきたカフェに訪れたのは

おしゃれなピンク色の髪に、かわいいタトゥーのキュートな女の子。

潜在意識やセッションにも興味があるってことで私のもとを訪れてくれた。



『今日はどんなことについて、自分の潜在意識からメッセージが欲しいと思ってるかな?』


斜め向かいに座り、彼女の柔らかな手に触れながら答えを待つと

くりくりの目をぱちくりさせながら

『結婚できるかってことを知りたい♡』

迷いなく彼女が言った。



キネシオロジーは
潜在意識と繋がりそのメッセージを聞くことはできるけど
未来を予測することには使わない。



一見、占いのように勘違いされることもあるけれど
第三者の誰かの気持ちを読むことや
未来を予測したり、当て物のようなものではなく

誰かのアドバイスを頼りにするのでもなく
自分の中にある答えを探していくもの。


プラクティショナー(私)は、筋肉の反応をみて伝えるガイド。



『結婚できるか知りたいっことは、結婚できるか不安があるのかな?』

そう彼女に尋ねると


『そうかもしれません。』

彼女の筋肉が反応する。


そして、自分の中の気持ちを確かめるように
一呼吸をついたのち


『うん、このままだと結婚できないんじゃないのかなって。そんな風に思ってる。』

そう呟いたと同時に、また筋肉は反応した。


それでも今、結婚したいと思っていること。
子ども生み育てたいと思っていることなど
将来のビジョンを語る彼女の表情は
とても豊かでかわいい。


『結婚できないんじゃないかと思っているってことは、今はそういう相手はいないのかな?』

そう聞くと

『はい。今はいないっていうか、もうしばらくそういう相手がいないんです。』


筋肉の反応をみながらセッションを進めていくと


出会いがないわけではないこと。
それでも、たとえ相手が好意を寄せてくれたとしても、

自分なんかが好きになってもらえると思えなくて、
相手を信頼できないってことに反応があった。



『さっきから話をきいていると、私なんて…って言葉がたくさん出てくるけど
もしかして、自分には愛される価値がないと思ってる?』


そう尋ねた途端に
言葉より先に彼女の筋肉から力が抜けた。



『そのとおりだと思います。コンプレックばかりあってこんな私は愛されるわけないと思ってる。』


目の前にいる彼女は、
そんな言葉とは無縁なほど可愛く輝いて見えるけれど


自分で自分の価値に気づかない限り
彼女の中には違う現実が存在し続ける。




たくさんのオラクルカードや本の中から
彼女の筋肉が反応した本は


『自分を愛して!』というタイトルの
病気や不調からのカラダのメッセージについての本だった。


どのページの内容が彼女に必要なのか
数字を頼りに筋肉の反応を取ろうとしても
どのページにも一切反応がなく


もしかしてと思い”表紙”に反応があるか確認したところビンゴ。


彼女の潜在意識は、その表紙の言葉に反応したのだった。





自分を愛して!

表紙を見せると、彼女のくりくりの瞳から
大粒の涙が流れ落ちた。





“自分を愛すること。”


自分を愛せないと
どんなに大切にされても、愛されたとしても


こんな自分が愛されるわけがないと
相手の愛を信用できず深いリレーションシップに進めなかったり


ときには相手を試してみたり
相手の期待する自分を想像し、その姿を演じ続け本音を隠したり


本当は、愛されたくてたまらないのに
その行動は、愛から遠ざかることをしてしまうことがある。



『潜在意識は、自分を愛して!って伝えてきてるけど、今どう感じてるかな?』


自分を愛するって言葉にするより
ずっとずっと難しいことだって私も身をもって知ってる。


彼女の答えを待った。


『…………意識してみます。』


『うん。意識することから始めるのは大切だね。』


そう答えて、
もしわかっていても、意識しても
やっぱり自分を愛することが難しいと感じるなら
IH(インテグレイティッドヒーリング)を受けるといいっていうことも伝え彼女を見送る。


キネシオロジーのリーディングセッションでは自分がどう在りたいのか気づくところまではできる。

ただそこまで。

IH(インテグレイティッドヒーリング)では
自分がどう在りたいのかが明らかになったら

今そうできない自分の中にあるブロックを
潜在意識の中から癒していき

在りたい姿の自分への変容までをセッションで行うことができる。




ー意識してみます。ー
そう言った彼女のことを心から応援してる。







私は自分を愛せず、ずっとずっと傷つけてきて
どうしたらいいのかわからないまま

そんな自分を人生を諦めきれず、どうにか救いたくて
愛の意味を探求する長い道のりを歩いてきた。

今もその道の途中。



ヨーガ、ヴェーダーンタに出会い学び続け

キネシオロジー、IH(インテグレイテッドヒーリング)で

自分を癒し続けて、はっきりとわかったことがある。


私には愛される価値があるということ。

私に限らず、全ての存在には
愛される価値があるっていうこと。



心から信じている。


ただ、辛いことやショックなことがあると
そのことを忘れてしまうことがあるってこと。


これは、これからの私にだって起こり得ること。


ただ、以前と違うのは、知っているということ。


愛される価値があるけど
“今”は見えなくなっている自分なんだってわかっていること。


大切なことを忘れてしまうくらい
嘆きたくなる瞬間が人生には起こることがある。


私はきっとその度に、大声で泣いて嘆いて
取り乱すのかもしれない。


それでも、そこに留まらず立ち上がると思う。


ヨーガの学びヴェーダーンタの聖典は
私に語りかける。


もし自分をちっぽけな存在だと思っているなら
それは”知らないだけ”
自分という存在がどんなに素晴らしいかということを。


その無知を取り払う光が
私にとって聖典であり、ヨーガや瞑想、
キネシオロジーやIHで潜在意識とつながることなんだって思う。




LIFE IS BEAUTIFUL 
世界は光に満ちている