はじまりは、いつもタワー | スコ猫くまきち日和+

はじまりは、いつもタワー

 

 

それは昨日、4月8日のお昼すぎのことだった。

くまきちINドンッ

ボクはキャリーに入れられて、バスで品川駅へ行き

電車の形をしたポストの横で、あ吉んと待ち合わせをし

JR東海道線に乗ってはるばるcoccoさんちまでやってきた

横浜駅からcoccoさんちまでは、coccoさんのご主人が車に乗せてくれて

周辺の桜並木が見られる環境のいい道を少しドライブしてくれたんだ。


ホントーにありがとうございましたっ


ボク、みえなかったけど ニャハー

でも、ぷれこもあ吉んも大喜びだったよ


前回の対決は、ボクがホーム、倭がアウェイだったので

今回は、倭がホーム、ボクがアウェイということになったんだけど

前回の経験から、coccoさんはボクにずいぶん気をつかってくれたみたいだった。

玄関前でこう言うんだ。


coccoさん「ちょっと、ここで待っててね。とりあえず倭を2階の部屋に入れてくるから」


前回は、最初からいきなり倭とボクを対面させたことが

ボクの暴君化をうながした原因だったのでは? と

ニンゲンたちは考えたらしい



やまと




しめしめ、だ。

これでゆっくりと探検ができる。

まず敵陣を知らなければ、どう考えたって不利だ。

倭のやつは口のわりにはおぼっちゃま

見かけのわりにはおぼっちゃまてことは

この前の戦いで確認済みだ


これはイケるぞと、ボクは思った。


ぷれこ「とりあえずキャリーのファスナーだけあけて、くまきちが自然に出たくなったら出すって方向で……」


ぷれこがそんなノンキなことを言っている間に

ボクはぴょ~んとキャリーのなかから飛び出した。

勝負は先手必勝だっ!




「あっ、くまきち!!」

「くまきち、出ちゃった」

「2階へいっちゃう」

「やまとがあぶないっ」


そんなニンゲンどもの声を背中に

さっそくcoccoさんちの探検に出た!


狙いはもちろん階段の上

その先の部屋には……




やまと
なんですけど……



待ってろよ

そのイメトレの成果とやらをたっぷり見てやろーじゃないか
ボクは倭より1カ月半先に生まれたにいちゃんとして

同じスコティッシュフォールドの仲間として

キミと真正面から向き合うつもりなんだ







一瞬、へたれ王という文字が脳裏に浮かんだ

ビビリ王という響きが、ボクの折れ耳の奥の鼓膜を震わせる

ボクはゴクリとつばを飲む







長い自慢のシッポを

ブンブンぶんまわしながら登っていくと

そこには倭のタワーがあった。

いつも倭がここから見える桜の木に来る

とりさんを眺めているキャットタワーだ。









ここで、カチリと何かのスイッチが入った気がする

そう、きっかけはなぜかいつもタワーなんだ

前回の対決でも


こんな微笑ましい2ショットの直後から

ボクの暴君化がはじまった

ま、でも、前回は前回さ

あれから1カ月

なにかが変わっているかもしれないじゃないか

ボクはかまわず探検を続けた



下りるくまきち



一端、階段をかけ下りて









倭のシステムトイレとやらを

チェックした

そして、もう一度、2階にあがる

ヤツが2階にいるのは間違いない

それが、トイレからわずかに香る匂いでわかったんだ







たぶん、絶対

倭がいる!!




 



ボクは倭を待った
ドアの前で待った






待ってる間にタワーのしたから、

とりさんの木を見ようとしたけど

見えなかった




そして、倭は出てこない……








ここで、たぶん

ボクのタ○タマにしこまれたオトコの成分が

爆発したらしい



ミョ~



いきなり変な声が出た

ちょっとヨダレも出た(coccoさん、汚しちゃってごめんなさい)

ホントはシャーッも出たんだけど

その瞬間は、ぷれこも撮ることができなかった

残念だ



一方、部屋のなかの倭は……





そう言われてもね

ボクにだってわかんないのさ


お正月までは、ボクはもっとおとなしいカワイイ猫だったと思う

だけど、キキと会ったくらいのころから

ボクのなかに眠っていた暴君が、ときどき顔を出すらしいんだ







ほらね

こんな声、普段のボクは出さないんだぜ

こんな顔、普段のボクはしないんだぜ

だけど、それは

一端始まると

どんどん、どんどんエスカレートしてってしまう

たとえば、こんなふうにね










くまきちくん、こわっ






こうなったら、もう誰も

このボク 俺さまを止められなかった









アドレナリン全開だっドンッ








暴君くまきち再来


アウェーでも、恐怖政治は続くのか?