

冷えは万病のもと、未病は病気のサイン 「冷え症」とは、どんなものですか?
漢方でいう「冷え症」は、体を温める力が不足している、バランスが乱れた状態をいいます。
「冷え症」というと、冷えの症状だけを問題にしがちですが、頭痛や不眠などの不調の原因が「実は冷えだった」という患者さんがたくさんいます。たとえば西洋医学では、深部の体温が35℃以下のとき「低体温症」として診断しますが、漢方医学では、検査で異常が見つからなくても「いつも手足の冷えを感じる」といった自覚症状が重要になります。
まだ病気には至っていない、いわゆる「未病」の状態で治療を始めるのです。冷えは万病のもと、漢方では「未病」のサインの代表的な症状です。
同じ「冷え症」でも、自覚症状は人によって違っていますよね?
人によって冷えの感じ方はまったく違います。代表的な自覚症状には、「全身が冷えている」「手足の指先だけが冷えている」「下半身だけが冷えている」などがあります。このほか、自覚症状として現れにくく、自分でも気づきにくいのが、手足は温かいのに「胃が冷えている」状態。東洋美容法では、腹診という診察がありますが、触ってみるとみぞおちのところだけが極端に冷たくなっていることがあります。「ほら、冷えてるでしょ〜?」と、自分の手で触らせてみてはじめて、冷えていることに気づく場合があります。
本当は冷えていることに気づけない「隠れた冷え」は、どうやって見つけたらいいでしょう?
胃が冷えている多くの方は、普段からなんとなく胃腸の調子が良くないと感じています。「胃がもたれる」「胃が張っている」「消化が良くない」など、実は内臓の冷えが引き金になっていることに気づけていない。そういう方は、だいたい慢性的に胃腸の不調をかかえているのですが、慢性的であるが故に、そんなものだと思って冷えを意識していません。胃腸が弱いという方は、おなかの胃のあたりを触ってみてください。「冷たい」と感じたら要注意です。
「生理不順」「月経困難症」「PMS」「無月経」など婦人科系の症状でされ病院に行く方が多いですね。たいてい胃のところが冷たく、胃腸の症状を伴っています。
西洋医学では、婦人科系の症状と胃腸の症状とは、まったく別の疾患として扱われますが、東洋美容法の視点からみると、人の体は一つひとつの部位ではなく、全部つながっているという考えのもとでメンテナンスを行っていきます。
漢方医学的にみると、「冷えない」ということは、血液が体のすみずみまで届き、体のリズムが正常にはたらき、バランスが整っているということです。肌トラブルがなくなり、肌色も明るくなって、結果気持ちのバランスも整い、総じて明るくなります。美しく健康になれば、心身が安定し、いろんなことに前向きになって、体も良く動くようになり、より美しく健康になります。
食生活には:
体の内から温める食材として、生姜、根菜類(だいこん、かぶ、ごぼう、れんこん、山芋など)、香味野菜(ニンニク、玉ねぎ、ニラ、らっきょなど)、香辛料(七味、唐辛子、カレー、胡椒、ゆず胡椒など)があります。なお、タンパク質をバランスよく摂取することにより体温が少し上がる(豆類、魚、肉、乳製品、卵など)※生野菜は一時的に身体を冷やしますので注意が必要です!!
また、白砂糖や白い食パンなど、精製された食品には、ミネラルやビタミンなどの栄養素が少ないことが多いので、白砂糖より黒砂糖、白い食パンより胚芽パンなど、「白より茶色」の食べ物を選ぶこともひとつのポイントです。