秋だな・・って思うこの時期は、一年で一番好きだった。
今でも表向きには好きと言ってるよ。
本当なら 一年で一番やる気に溢れる季節だろうね。
あの時も、こんな天気。 台風が来てた。雨が降ってた。
少し風があったね。
先のことなんか疑いもせず、いろいろ語り合って思いを純粋に馳せていた。
少年少女から身も心も大人になって、社会にもまれてやっと見えて話せるようになった頃
キミは逝ってしまった。
俺が呼び出したりしなきゃ・・
もう10年経つのに、まだついこの前の出来事みたいなんだよね。
キミはもう、何もかも忘れてそっちで楽しくやってんのかな。
キミのお母さんに言われたけどさ
「背負わないでね」「この子が好きだったように自分らしく生きてね」・・って
でもさ、やっぱさ・・まったく背負わないってのは・・無理じゃねえかな。
お母さんとの約束通り、10年間逢いに行ってないよ。
エライでしょ。
ちゃんと前を向いてるつもりだけど、社会人としての俺は前にいってるけど
俺の心は度々振り返っちゃってんだよな。
俺さ、キミがいたときより 少し素っ気ない男になったかもな。
こんな季節 なくなっちまえばいいのに。