本日は、分詞の叙述用法(主格補語)
について解説します。


分詞の叙述用法とは、
現在分詞や過去分詞が文中で
補語や目的語になる用法です。



まず、補語について解説します。

補語とは、主語や目的語を
説明する言葉です。

ここでは、主語を説明する
主格補語について解説します。



He is tall.「彼は、背が高い。」

この文はSVCの第2文型で、
HeはS、isはV、tall「背が高い」は
Cで補語になります。



この文では、He=tallの関係が
成り立っています。

そして、この文中の補語tall
主語(S)のHe「彼」を説明している
補語なので主格補語と呼ばれます。



補語になれる品詞は名詞と形容詞です。



上の例文ではtallという
形容詞が補語になっていますが、
以下のように名詞(teacher)も
補語(He=teacher)になります。

He is a teacher.
「彼は、先生です。」



同じように、形容詞的な役割をする
現在分詞や過去分詞も主格補語として
用いることができます。



以下の例文をみてみましょう。

He sat watching TV.
「彼は、テレビを観ながら座っていた。」



この文の現在分詞
watching「観ている」は、
座っていたと同時に彼がテレビを
「観ていた」ということを表します。

He=watching(彼は観ていた)
という関係が成り立っており、
watchingは主語Heを説明している
主格補語となります。



そして、この場合、現在分詞は
「〜しながら」という意味になります。



次に、過去分詞を用いた
例文をみてみましょう。

He sat surrounded by dogs.
「彼は、犬に囲まれて座っていた。」



この文の過去分詞surrounded
「囲まれた」は、座っていたと
同時に彼が犬に「囲まれていた」
ことを表しています。

He=surrounded(彼は囲まれていた)
という関係が成り立っており、
surroundedは主語Heを説明している
主格補語となります。



そして、この場合、過去分詞は
「〜されて」という意味になります。

主格補語の部分に現在分詞と
過去分詞のどちらを用いるかは、
主語と補語なる動詞の関係で決まります。



主語と補語になる動詞の関係が
「〜している」という能動の関係の
場合は現在分詞、「〜された」と
受け身の場合は過去分詞を用います。

これは、分詞の形容詞的用法
の時と同じです。



この形を作る動詞には
sit「座る」の他に、come, go, 
stand, keep , lie「横たわる」, 
remain「とどまる」などがあります。



これらの動詞を用いた例を
幾つか以下にあげておきます。



She came running toward me.
「彼女は、私の方に走りながら来た。」

この文ではShe=running
「彼=走っている」という関係が
成り立っています。



He stood scolded.
「彼は、叱られて立っていました。」

この文ではHe=scolded
「彼=叱られてた」という関係が
成り立っています。



I kept waiting for him.
「私は、彼を待ち続けた。」

この文ではI=waiting
「私=待っている」という関係が
成り立っています。



keepは「(ある状態に)保つ」
という意味なので、

直訳は「私は、彼を待っている
状態に保った。」となりますが、

日本語として不自然なので
上のように言い換えます。


keep 〜ingで「〜し続ける」
と覚えておきましょう。



次回は、分詞の叙述用法で
注意すべき動詞について解説します。