同伴後の入店時間になる


ちょうどお店も開店したくらいの時間


お店のドアを開けると

「いらっしゃいませーーー!!!」

いつものボーイ氏の気合の入った声と
女の子達のヤケクソにも聞こえる大声で
迎えられた

ボーイ氏は入って当然のごとく

「こちらの席へどーぞ!」

と言うが…

「ごめんね〜今日はやっぱりさ
   こんな時だし同伴代だけ払って
    帰るよ」

「え〜Friendyさん、それは勿体ないですよ」


ここではもう名前も顔も知れた仲だけに
なんでだよ?って雰囲気が


「いま店開けて他のお客さんが
   まだ居ませんし、少しだけでも」

「他のお客さんが入ってきて
   それでどうしてもって事になってから
   お帰りになっても良いんじゃないですか?」

「椅子もテーブルとアルコール消毒してます」
「開店のこの時間なら大丈夫ですから」


他の時間だと危ないのだろうか…


「そーだそーだNちゃん泣くよ!」

ボーイ氏の後ろからおばさんアルバイト嬢が
煽ってくる


「分かったよ…じゃあチョットだけだよ」

「良かった〜」

「ハイ!お客様ご来店でーーーす!!!」


あ〜あ…
なんて意志が弱いんだ…
オレ…


程なくしてNちゃん登場

「ウレシナー カエル イッテタカラー」

物凄い笑顔だ


タダでさえ来客数が減ってる所に
同伴の客であるからして

お店の中の彼女にとって
大きなポイントリードである

「でも他のお客さんがいっぱい来たら
    帰るからね」

「ウン、ワカリマシタ」

こんな時のフィリピーナは
殆ど分かってませんけどね


すると暫くしてお一人様のお客が入店

わたしの席とは真反対に案内され
かなり遠い位置にあるから良いか…

等と思っていたら

また別のお一人様が入店

先程のお一人様と私の間のシートにご案内

それでも3〜4mは離れているか?
まだ大丈夫か?


こうなって来ると自分の都合の良いように
考え始めてしまう悪いクセが


そして同伴セットの残り30分くらいに
なった頃だろうか?

またまた入店


今度は4人の団体様
かなり酔ってるご様子


これは流石にダメだ!
と思いNちゃんにチェックする様に言った

「ウ〜ン…ンンッ〜   ヤダョ…」
「カエル… ヤダョ…」

駄々っ子に変身するNちゃん


ま、こんな閉塞空間に1時間以上もいて
何を今更

っとも思うが

やはり元々は店には行かないつもりだったし
ここは心を鬼にしてNちゃんを説得


お会計をしてお店を後にした


こうして人生、最初にして最後かも
しれない桜のお花見同伴プロジェクトは
こうしてコンプリート



その後、元々やってはいたが
毎日朝晩の検温
家の中やオフィスでも他の人に
近づかないを徹底してかなりの日数を
数えていますが

今のところは異常なしです


今回、やはり


どうしてもって強行しましたけど

やっぱり今はPP

お休みした方が良いです


その後の自分の体が心配で
もし感染していたら他の人に移さないか?

気が気じゃなくて生きた心地がしませんから


でも彼女の笑顔に救われたのは
間違いありません


〜 おわり 〜