① 原文

是以志閑而少欲、心安而不懼、形勞而不倦、気従以順、各従其欲、皆得所願。

② 書き下し文

ここを以て志閑にして欲少なく、心安くして懼れず、形労して倦まず、気従いて順じ、各々その欲に従いて、皆その願う所を得。

③ 現代語訳

そのため、心はゆったりして欲望は少なく、精神は安定して恐れに支配されず、身体を適度に動かしても疲れ果てることがない。

気もそれに従って調和し、それぞれが自分の本来の望みに沿って生きることができる。

④ 語句解説

志閑

精神的にゆとりがある状態。

心安

精神が安定していること。

形勞而不倦

身体を適度に働かせても、過度に疲弊しない状態。

⑤ 東洋医学的考察

非常に興味深いのが、

形勞而不倦

です。

「身体を使わないこと」が健康なのではありません。

適切に身体を使う。

しかし、

消耗するほど働かない。

つまり、

運動不足と過労の中間

に養生があります。

これは現代の運動・休養の考え方とも接点があります。

⑥ 鍼灸臨床への応用

「疲れるから動かない」という人には、

完全な安静ではなく、

散歩
軽いストレッチ
呼吸運動
ゆっくりした功法

など、回復を妨げない範囲の運動を提案できます。

特に虚弱傾向の人では、「頑張って鍛える」より「少し動いて回復する」を目標にします。

⑦ 今日のポイント

養生では「動く」と「休む」のバランスが重要。

⑧ 復習問題

Q.
「形勞而不倦」を現代人の運動習慣に置き換えると、どのような考え方になりますか?