からっぽ

 

 

 

元カレが大好きだった。

彼と過ごした13年は私の人生で一番楽しい時間だった。

 

もし元カレと別れなければ

もし元カレと結婚出来ていたら

と考えない日はなかった。

 

 

 

 

 

昔、学生だった頃

結婚と恋愛は別なのか

友人と話したことがあったな

 

絶対好きな人と結婚したいという友人

若い時に思いっきり恋愛してやり切って、そしたらあまり好きじゃなくてもお金持ちなら結婚すると言った友人もいた

 

あの時私は何て言ったんだったっけ

 

 

 

 

 

夫と結婚が決まってからというもの

私が義両親の相手をしないといけないことがものすごくストレスになった。

 

毎日義母から電話がかかってくる。

仕事中も夜も。

義母の電話が終わったと思ったら義父から電話がかかってくる。

 

内容は

・畑仕事の進捗状況の報告

・今度京都へ遊びに行くという自慢

・寒いから暖かくして寝なさい、朝食はリンゴを食べなさい、など私への指示

・酒を飲むな。酒を飲むとバカな子が生まれる。飲み会の席に参加するなという警告

などなどくだらないことばかり。

 

なぜこんなにも毎日毎日電話をかけてくるのか

すぐそばに実の息子がいるのにその存在を無視しているような感じさえする

しばらく夫と義両親の関係を観察してみると不思議なことが分かった。

会話が成立していないのだ。

 

 

ちょっとこの家族おかしいなと思ったのは

義実家で一緒に食事をしている時

 

夫がポテサラを食べていたら

義父「夫ちゃん、これ食べよ」と唐揚げを勧める

夫「ん」と食べる

義父「これも食べよ」と漬物を勧める

夫「ん」と食べる

義母「夫ちゃん、お茶のみよ」と勧める

夫「ん」と飲む

義母「もういいか?お腹いっぱいになったか?」

夫「ん」立ち去る

 

 

なにこれ気持ち悪!

夫はずっと下を向いて勧められるものを食べる

「自分の食べたいように食べるから」

とか言わないの?

夫の事「夫ちゃん」ってちゃん付で読んで子どもみたいに接して

見てて気持ち悪い

食事中、義父と義母が会話してることはあるけど

夫は黙々と食べてる

 

義両親が夫に話しかけても反応がない

面白くない

だから私に電話をかけてくるということみたいだ。

 

義父も義母も肩書のしっかりした立派な仕事に就いていた

私はこういう仕事をしてます!と誇りをもっていた。

だから仕事優先。子育ては同居していた義父の両親におまかせ。

 

義母がこんなこと言った

「夫が小さい時絵本読んでと言ってきたけど、私は家事やら仕事の準備やらで忙しいから本なんか読まんと言ったんよ。そりゃそうやわ、私は忙しいんだから。本なんか読む暇なんかないわ。それくらい私は仕事を頑張ったんよ」

 

これを聞いて私はショックだった

小さい子どもが母親に拒否される。

心に大きな傷を負っただろう。

義母から他にも似たようなエピソードを聞いた。

夫は成長と共に心を閉ざしていったんだろうなと想像した。

 

こうして大人になった夫は

考えない。感じない。自分の意見がない。

からっぽの人。

 

家族で会話をたくさんしていないから

夫は言葉をあまり知らない。

会話をするという経験が少ないから返答がずれている。

例えば

私「忘年会はどこでするの?」

夫「○○県」

と住んでいる県を答えるレベル

 

 

 

 

義両親も夫もおかしな人だと分かってる

でも私は結婚する

 

 

 

なぜなら私もからっぽだから

 

 


 

 

 

私はもう誰かを好きになることはない

 

 

ただ一つ

子どもをもつ

という夢だけは叶えたい

 

結婚したら体外受精をする

絶対に子どもを産む

 

それが今の私の生きる力