すみません、遅くなりましたが、先週の土曜日の話です。
僕は、武道の道場に通っています。
武道の神髄”氣”を学べる極々稀な道場です。
そして、どういう訳か、その道場の生徒の9割以上が俳優さん、女優さんです。
その中の一人、内門徹さん。
まだ20代の、見た目は、今どきのゆとり世代っぽい線の細いイケメンで、全然、バリバリ、グイグイ前に突き進むタイプには見えないんですが、あの若さで、俳優業だけにとどまらず、自分で脚本を書き、監督も自分でやって映画を撮るつもりだそうです。
夢に描いているだけでなく、実際に、いろいろ準備、行動を地道にして来て、貯金も全部つぎ込んで、いよいよ最初のショートフィルムの撮影までこぎつけました。
1週間前の話では、まだ主役の子の配役が決まっていなくて焦っていました。
氣になって撮影の前々日に様子を尋ねたら、準備で忙しくて、ここ数日は、ほとんど寝ていなくて、しかも、食べる間もないそうです。
あまりに大変そうだから、何か僕にお手伝いできることがあればとたずねたら、サムライ役で、映画に出てくれませんかと頼まれてしまった。
そう言うことなら、ほかの道場生に経験豊富な俳優さんがいるので、彼等に頼めばいいんだけれども、あいにくみんな、道場のセドナ合宿に参加していて、居残り組で暇なのは僕だけ。
演技はしなくて良くて、普段の稽古でやっているような動きをしてくれれば良いってことなので、少しでも役に立てばと思って引き受けてしまいました。
で、撮影当日。
撮影現場に少し早く行って待っていたんですが、時間になったら、ドヤドヤと照明さんやら、カメラマンやら、何やらたくさんの人が一気にやって来て、ワイワイガヤガヤ、テキパキと準備し始めました。
僕はと言えば、その合間に、徹さんと一緒に動作の確認、練習をして、着付けの先生に着物を着させてもらって、セリフはないんだけど、マイクまで付けられて、気分だけは俳優さんみたいでした。
撮影は、よく目にする”シーン○○、何とか、かんとか、、、、アクション”の合図で始まり、こちらも動き出すわけですが、周りはプロの方が緊迫した雰囲気の中、一斉に僕の動きを待ち構えているわけで、自然とピリピリと緊張してきます。
幸い、僕のすることは、普段、稽古している居合と薙刀の動きに少しアレンジを加えただけのものだから、落ち着いて普段通りにすれば何とかなりました。でも、言い換えれば、普段通りのヘタレでしかできないわけだから、やはり、常日頃、どれだけ一つ一つの動きに真剣さ、氣持ち、心を込めて稽古していたのかと反省させられました。
そして、徹さんは、寝てない、食べてないで、フラフラのはずなのに、僕よりも多いアクションシーンを自ら演じながら、監督としても必死に立ち回り、それでいて、つらそうな表情やピリピリした感じを見せずにいつもの徹さんのまんま。
夢に向かって一生懸命に生きている、そんな姿がとてもカッコ良かったです。
撮影に関してはド素人、武道にしても素人に毛が生えただけの僕が成り行きで参加してしまって、迷惑をかけてしまったのではないかと思いますが、お蔭で、とても楽しくて貴重な体験をさせてもらいました。
右から徹さん、真ん中は主役の一人、りきおさん、そして僕。
