檀原 照和 白い孤影
裏説より
港町・横浜の街頭に40年も立ちつづけた白塗りの老女がいた。
その光景は、ハマっ子の記憶に鮮烈な印象を残している。
なぜ人々は彼女をメリーと呼び、その思い出を語りつづけるのか。
背景となった歴史をひもとき、彼女が生まれた地に足を運ぶなど、
長期の取材と独自の視点で都市の記憶に斬り込んだ異色ノンフィクション
別書で「ヨコハマメリー:かつて白化粧の老娼婦がいた」中村高寛 著があります
戦後、多数いたと言われる外人専門の娼婦 洋パン
時は過ぎ、進駐軍は去り朝鮮戦争も終わり横浜に米兵は居なくなった
当然、彼女達もどこか違う基地のある所へ向かったか、まっとうに足を洗ったか
しかし、メリーさんは去らなかった、それは何故なのか…
この本では彼女の足取りなどを含め、著者の取材話など結構読み応えがあります
また、他ではまるで神聖な/有名な人のように持ち上げたメディアと違い、
ちゃんと多方面からの否定的な話も載っていた
80年代に週刊誌とかにも載ったくらいなので、知ってる人もいると思うけど
まったく知らない人(世代)でも読みごたえはあるはず
自分は横浜方面出身なので、彼女のことは横浜ジョイナスあたりで見たことがありますが
子供の時だったせいか、白塗りの顔だったかは覚えておらず、
白っぽい服に両脇に紙袋を一杯持った人がいるなぁとしか印象にありませんでした
「浮浪者なのかな、頭のおかしい人なのかな」と…
本を読んだ感想として彼女は人に頼れない人だったのではと思った
もともと郷里をでてオンリーさんになり、一人狼で娼婦をしていたから友達もいなければ仲間もいない
「プライドが高くて」だけではなくて、所々に信号は出していたが口には出さないし
逆に断るタイプだった(戦中・戦後の人に多い気位が高いというか変なプライド)
結局、ぎりぎりまで横浜に居て後押しもされながら、郷里へ戻る
誰も彼女を助け上げることは出来なかった
