この歳になって、
限りがあるという事に気がついた。

できれば千年でも生きていたいのであるが、
どうやら現実的ではない様だ。

ふと、箪笥の整理をしてみたのである。
多分、私がこの世を去れば
袋に詰められ、
焼却されるのかもしれない着物や帯。
焼かれる前に、生かしてあげなければ❣️
と、思ったのである。


それでその日から
着物を着る生活をする事にした。

時は夏、浴衣、麻、木綿
毎日取っ替え引っ替え着る事にした。

箪笥の整理にも挑戦した。
物は大事にしまってはいけない様だ。
タトウ紙には包まず、見える様に収納した。

何故こんなにあるのだろう!

強欲な私の為せる技。


今や、私は物欲に殺されそうなのだ。

せめての罪滅ぼしに

就寝前に、箪笥の中を覗き

物の持つ生命力に触れてみる。


織った人、染めた人、縫った人の

美意識や想いに触れ

少し、その想いのお裾分けをしてもらう。


しかし

いざ着る段になる

中々、逸品には袖を通せない。


元来、私はケチなのかも知れない

上物にはまだ手が出ていない。