特別な豆腐の話 | ちょこっとブラジル!{海外駐在生活記}

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ビジネスマンの夫の海外赴任でやってきた南米ブラジル。リオデジャネイロ駐在を経て、現在はサンパウロで暮らしています。地球の反対側から、海外駐在の毎日をちょこっと発信。

夢にまで見た、豆腐が遂に我が家の食卓に登場!


しかも!


これは、愛と涙のつまった特別な豆腐なのだ。


POUCO BRASIL





さかのぼること、2008年の12月。

アメリカに住む友人と電話をして、海外で恋しくなる日本の食べ物の話をしていた時に、「アメリカにはこういうのがあるよ」と教えてもらったものがある。
『ほんとうふ』という商品名で、箱に豆乳の粉と凝固剤が入っていて、家庭で簡単に豆腐を作れるキットだそう。


ブラジルにも『TOFU』というパック入り木綿豆腐が売られているのだが、一度試して心底がっかりして以来、豆腐はすっかり諦めていたところだった。

(豆腐の香りもなく、バサバサな何かの固まりを食べているみたいだった。)


この辺りの日本食材屋さんでは『ほんとうふ』なるものは見た記憶がなく、自分で作ったできたての美味しい豆腐が食べられるなんて、夢のような話だ。




そんな私のために、その電話の後に友人は、プレゼントを“こっそり”アメリカから送ってくれていた!


ある日、友人から「実は驚かせようと思って…ほんとうふとか、アメリカで買える日本食材をいくつか航空便で送ったんだけど、届いた?」と言われ、発覚したのだ。


「えー、ありがとう!!でもまだ届いてないよ…」えっ



彼女が発送してくれたのは1月9日

発覚したのが1月20日。もう届いていていい頃だ。さらに連絡を取り合い、「まだ届かないよ。」「おかしいね。」と言っているうちに、発送から2週間以上が過ぎた。

航空便で、しかもアメリカから送っているの2週間以上経っても届かないというのは、時間がかかりすぎている。
1週間から長くても10日あれば届いていいはずだ。


しかも、発送したUSPS(アメリカ郵便公社)で調べると、発送して早々にブラジルの通関は済んで、国内に上陸している。
ということは、ブラジル国内に入ってから何かの事情で滞っているか、単に配送作業員の怠慢で遅くなっているか、最悪の場合は紛失or盗難されているかだ。



ああ、ブラジル。何が起きても不思議はない。。。


せっかく送ってくれた友人に申し訳ない気持ちでいっぱいになった。涙



しかも、ブラジル国内に入ってからの荷物は追跡のしようがなく、発送した友人がダメもとで発送元のUSPSに問い合わせまでしてくれるという始末。

(荷物がアメリカ国外にでたら、USPSの管轄ではなくなる。)


こちらにできることは、他の駐在員の日本人に過去の経験を聞いてみたり、一般的な荷物の配送日数を調べてみることくらいだった。



ある駐在員の奥様は
「日本からの荷物は、5回発送して届いたのはたった1回。保険までかけていたのに、調査してもどこでなくなったか分からないと言われて。もう信用しない。」
と言うし、

また別の奥様からは
「食料品を送ってもらったら、関税を数万円も請求されたことが。今回も、恐らく関税の請求額の計算に時間がかかっているのでは?」
という情報が。
どちらにしても悲観的な感じだった。


ただ、ブラジル人に聞くと、
「確かにちょっと時間はかかりすぎているけど、送り先の住所が合っていれば、届かないなんてありえない!」
という強気の意見。ガッツ
そしてなんだか私もブラジル人化してきたのか、そうであってほしいという強い願いからか、今回はこのブラジル人の意見を信じる気持ちになっていた。

それでも、「もし、なくなっていたら…届かなかったら…」という心配は、毎日頭から離れなかった。



そうして、友人が発送してくれてから1か月以上が経った2月10日、いきなり、でも無事に、私の手元に大切な日本食材の数々が届いたのだ!クラッカー


しかも、友人が送ってくれていたのは『ほんとうふ』だけでなく、ものすごい数のアイテムたち


POUCO BRASIL

ほんとうふ、ひじき、のり、塩昆布、きなこ、小豆、上新粉、白玉粉、クックドゥーの素、きくらげ、マロニー、ごま、七味唐辛子、ほうじ茶、チジミの素、生春巻きの皮、肉まんの皮の素、お好み焼の素、おかき、小枝、芋けんぴ、などなどなど・・・!


ブラジルでは似たようなものでも中国製のものも多いが、友人のチョイスは日本製のものばかりで余計に嬉しかった。
(特に食べ物は、パッケージに日本語で説明が書いてあるだけでも、使っている時の安心感が全然違うのだ。)





*この箱を受け取ったときの感動といったら…
POUCO BRASIL

届いた箱を開ける時、友人の優しさと無事に届いた喜びで、本当に手が震えた。思わず目頭も熱くなった。


友人は、これらを、わざわざお店に買いに行って、梱包して、そして郵便局へ持って行って発送の手続きをしてくれたのだ。


「自分がアメリカに行ってすぐの頃に、こんなの食べたいなー、とか、あったらいいなと思ったものを思い出して選んだよ。」

と、友人は言っていたが、実際さすが的を得ている!


お菓子(芋けんぴが最高!)やほうじ茶は毎日少しずつ楽しんで、1回で使い切ってしまうものは“ここぞ”という日にとっておいている。





そして今回、どうしても豆腐が我慢できなくなったこの日に、ついに本命の『ほんとうふ』をデビューさせたのだ。


朝から説明書を見ながら調理開始。

1.箱の中に入った粉と、分量の水を鍋に入れてかき混ぜながら煮立たせ、
2.さらに付属の凝固剤を入れて容器に流し込めば、20分後には出来上がり

と、とっても簡単だった。


出来上がってすぐは暖かくて柔らかいので、まずは香港スイーツの『豆腐花』のようにしろみつ(自作)をかけて朝食にしてみた。

とろけてしまいそうに美味しい♪
1丁分も、あっという間にペロリだった。


そして夜は、冷奴として夕食に。
夫も大絶賛で、最高の一品になった。


さらに翌日はよせ鍋の具として再登場。
温めたらふわふわになって、またまた感動!
美味しすぎて、夢に見そう。


POUCO BRASIL





友人のMちゃんに、本当に本当に感謝だ!

ありがとうーーーー!!アップ




残りはもうあと1箱。

次回の『ほんとうふ』日が待ち遠しい…しっぽフリフリしっぽフリフリ