6月9日、AKB48とSKE48の全メンバーを対象に、選抜総選挙が行われた。
開票の会場となったJCBホールのチケットはもちろん、
その様子が生中継される、全国の映画館のチケットも、即、完売となった。


総選挙の結果はこちら
前回総選挙からの、1位・2位逆転という波乱もあり、
名前を呼ばれたメンバーたちが、涙を流して語る姿は、
マスコミにより、大々的に報道された。


しかし、この総選挙は、あくまで次のシングルCDの楽曲を
歌うメンバーを決めるものに過ぎない。
今後の全てが、この選挙の序列に従って動くわけではないのだ。


それから11日後の6月20日、大して報じられないであろう
重大な審判の結果が、AKBの運営から発表された。


AKB48研究生セレクション審査。


AKB48には、チームA・チームK・チームBの3チーム(現在合計48人)
の下に、チーム研究生なるものが存在している。

上記3チームへの昇格を目指し、日々、「研究」に励んでいるのだ。
劇場でチーム研究生公演を行ったり、正規メンバーが
劇場公演に出られない日に、代役を務めたりるするのが中心だが、
中には「有吉AKB共和国」などのテレビ番組に出ているメンバーもいる。


昨年以降、新たな研究生のオーディションが行われると、
既存のメンバーについてのセレクション審査が、
並行して行われるシステムになった。
審査に通った者は、その後も研究生を続けることができるが、
落ちた者は、AKB48研究生としての身分を失う。


今回、10期研究生オーディションが行われたため、
8・9期研究生を対象に、セレクション審査も行われることになった。
セレクション審査前のメンバー構成は、
8期メンバーが2名、9期メンバーが13名だった。

審査基準は、舞台上のパフォーマンスだけではなく、
集合時間や提出物への意識、AKB48研究生としての
ふさわしい行動なども加味されるという。


審査は12日に行われたが、その発表は20日まで延ばされた。
20日の発表により、15人中4人が、
AKB48研究生ではなくなったことが明らかになった。
内1人は研究生の辞退、3人は審査落ちである。


審査に落ちた1人は、先の総選挙で40位を獲得し、
アンダーガールズ(カップリング曲を担当、22~40位)
のメンバーに選ばれたばかりだった。
したがって、人気が審査の絶対的なものさしではないことは明らかだ。


4人にとって最後の研究生公演は、結果発表前の6月18日。
その公演中、誰が辞めることになったのか、
一切告げられることはなかった。


このシステム自体は支持する。
オーディションだけではわからないAKBへの適性が、
しばらくの間、研究生として実際に活動するうちに
明らかになっていくという面はあるだろう。
そして、このような審査は、研究生のうちに行うべきであるとも思う。
別の形で芸能活動を続けるにせよ、全く別の道を選ぶにせよ、
早いうちに、次の進路を考えることができるからだ。
AKBのオーディションを再受験するという道もある。
(再受験して合格し、正規メンバーに昇格した者もいる。)
今回辞めることになったメンバーも、高3・高2・高1・中2と若い。
これからどのような道を選ぶにせよ、まだまだこれからだ。


ただ、今回については、時期が悪かったと思う。
セレクション審査の実施が予定されており、しかも、
総選挙の結果よりも、セレクション審査が優先なのであれば、
総選挙の期間前に審査と発表を行うことはできなかったのだろうか。
先に審査を行っていれば、総選挙では、
他の誰かが、40位以内に入ることができたのだ。
1603票もの支持があるということが、40位となったメンバーに
届いた点では、辞めることになったメンバーを含めて選挙したことも、
全く無駄だったとは言えないが・・・。


そして、発表の時期である。
何らかの事情があるのかもしれないが、引っ張りすぎではないか。
残ったメンバーも落ちたメンバーも、発表まで、
そのことに触れずに公演を続けなければならない。
ファンに向けたモバメでも、
曖昧なメッセージしか送ることはできなかった。
せめて、ラストの劇場公演の日程は事前
(100発98中券を使える時期)に示し、
その公演で結果を発表するべきだったと思う。


10期研究生を迎えた新体制研究生公演の演目は、
20日以降、チームB5th「シアターの女神」に変わった。
これは新チームBの現行公演を研究生でやるというもの。
チケットも正規チーム公演より1000円安く、2000円だ。


名前の判明した10期研究生は以下の6名。
(カナ部分漢字表記不明。)
イズタリナ
市川美織
金澤ユウキ
小林マリナ
中俣シオリ
藤田ナナ


早く劇場公演でどんな子たちなのか確認したい。
残ったメンバーと合わせて、16人を超えているので、
研究生の中でも、研究生公演レギュラーメンバーと
アンダーメンバーが、存在することになるはずだ。
まだ、どのメンバーがどのパートを担当するのか、
全員分は明らかになっていない。


残った8・9期研究生は11人。
8期
植木あさ香(中3)
佐野友里子(91年度生)


9期
大場美奈(高3)
島崎遥香(2010総選挙28位・高2)
島田晴香(高3)
竹内美宥(中3)
永尾まりや(高2)
中村麻里子(高2)
森杏奈(高2)
山内鈴蘭(2010総選挙36位・高1)
横山由依(高3)


これらのメンバーにも明るい未来が約束されているわけではない。
正規メンバーは48人。各チームの劇場公演が、
16人を前提としてできている以上、現行制度のままでは、
センパイが卒業しない限り、昇格することはできないのだ。
そのあたりが、今後どうなっていくのか、気になるところだ。