以前、ご紹介させて いただいた『行政書士対策フォーラム』 からメールが来た。全部抜粋記載。(いいのかなぁ?)


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まず、民法学習で挫折するパターンごとに解決方法を一般論としてを考えてみます。

 
「法学基礎知識の不足」

 基礎法学や社会科学、特に憲法周辺の知識の不足によって、私的自治、契約自由、過失責任等の概念が理解出来ていない。用語が解らない。→基礎法学や一般教養社会科学分野を先に勉強する。


「民法の学習法の誤り」
 民法は、総則、物権法、債権法、親族法、相続法に分類できますが、例えば、攻略のため50日の期間があったと仮定しましょう。
 これを、
 総則10日
 物権法10日
 債権法10日
 親族法10日
 相続法10日
 以上のように学習した場合、かなりの確実で挫折します。
 親族法、相続法に関してはこのように学習してもある程度理解できますが、総則、物権法、債権法は理解不能に陥るでしょう。
 この理由は、次のとおりですが、あくまでイメージとして読んでください。
 物権法と債権法という法律があり、それぞれに通則が定められていたとイメージしてください。そのそれぞれの通則を合わせて民法の総則が作られ、民法の物権法と債権法には、その残りが書かれていると大雑把に理解しましょう。
 すなわち、総則は物権法と債権法の通則のみ。物権法と債権法は通則を省いた部分となっています。(あくまでイメージです。)
 総則を勉強したところで、肝心の物権法、債権法は抜けているので、何のための決まりなのかイメージできません。物権法、債権法を勉強しても、通則が抜けているのでこちらも中途半端です。民法は膨大なだけにはじめから編ごとに学習してしまっては、全く理解できないで時間だけを浪費したということになる可能性も大きいくなります。これは、あくまでイメージですので、厳密には違った部分もありますが、民法は全体をひと括りにして学習することが大切なのです。学習日程で言えば
 民法全体を見渡す5日
 総則5日
 物権法5日
 債権法5日
 親族法2日
 相続法3日
 論点整理等25日
 というような形を採用した方が攻略の可能性は高まります。

 
「学習順序が間違い」
 法律学習をしたことがない人にとって、民法の中でイメージしやすいものに「契約」があります。契約は民法の債権法の中の位置しますが、最初に契約、特に売買契約について、学んでしまうのが民法を理解する上でベターな方法だと思います。しかしながら、民法の基本原理である総則を学ばなければ、契約の理解も進みませんので、
総則→契約→他の債権各論→債権総論→物権総論→物権各論と進むのが一つの方法ですが、さらに工夫して、
総則→物権総論→契約、所有権、占有権→他の債権各論→債権総論→用益物権→担保物権
がいいでしょう。
 また、契約を一度で全て理解しようと無理せずに、最初は土地建物の売買契約に限定しじっくりイメージしながら、理解してしまうと、あとの学習が楽になるはずです。
 親族法、相続法については、全く勉強は違います。どちらかというと条文の記憶でどうにでもなってしまう面が大きいので、並行的に学習するか、総則のあとにまとめて仕上げてしまっても良いでしょう。

 
「行政書士基本書の問題」
 行政書士試験の民法の解説部分は、司法試験、司法書士の民法の基本書に比べて、20分の1以下の分量しかありません。学問として学ぶ、法学部の教科書や有名な内田民法、我妻民法、有斐閣基本六法等の学術書に比べたら、もっと少ないでしょう。「レーアブーフ民法1総則」という総則についての教科書がありますが、総則だけで行政書士試験の民法基本書の4倍はあるでしょう。レベルの違いと言ってしまえばそれまでですが、行政書士試験の基本書の民法はかなり「端折った」記述になっていることは間違いありません。
端折った記述なのですから、理解しようと思っても絶対に理解できない部分も多々あります。その部分は暗記を強いているのです。

 
 試験対策の原則として「基本書は1冊に集中」というものがありますが、学問にのめり込まないという自律の意識があるならば、例外的に副読本を採用してもいいでしょう。
 行政書士試験の民法は難化しないと思う方は、行政書士試験の基本書で、行政書士試験の民法は難化する可能性があると思う方は、司法試験や司法書士試験の基本書や代表的な学術書に手を出すのもいいでしょう。
 また、民法のアウトライン学習ならば行政書士試験の基本書よりもいいものも沢山あります。
 手を出してしまった方がすっきりする場合も考えられますが、その際の書籍の選択は重要です。内田民法は定評がありますが、通説とは違う、独自の見解になっている部分も見受けられます。学問としてはいいですが、試験には向きません。我妻民法も膨大ですので試験には向かないでしょう。比較的試験に向いているのは、有斐閣の基本民法全三巻でしょう。また、アウトライン学習ならば、池田真朗著「民法への招待」(税務税理協会)
契約を中心に民法のイメージ作りを優先する場合は、池田真朗著「スタートライン債権法」(日本評論社)が、物権法なら山野目章夫著「初歩からはじめる物権法」等があります。
司法試験用ならば、「伊藤真試験対策講座」シリーズ(弘文堂)、司法書士試験用ならばプログレス民法(早稲田経営出版)、デュープロセス民法・不動産登記法1~3(早稲田経営出版)等があります。
 民法攻略の端緒ということに重点を置くなら、池田真朗著「スタートライン債権法」(日本評論社)が秀逸だと思いますし、伊藤真試験対策講座シリーズの「民法総則」(弘文堂)も端緒として優れていると思います。民法の基本書を完全に変更するならば、伊藤真試験対策講座シリ

ーズか有斐閣の基本民法全三巻が分量的にも良いでしょう。

 以上のように民法を攻略できない理由をいくつかあげてみましたが、思い当たることがあったでしょうか?
 この時期ならば、まだ間に合います。方針転換をして民法攻略を目指すにしても、まだ遅くはありません。

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ここまで

※ゴシックぼ部分装飾は主宰者(ワタシ)が行いました

さて、どう思われますか。民法学習中なので、ワタシはとりあえず、マイ・ペースで(笑) でも、この中に出てきた本は参考にさせていただくつもりです。

 

著者: 池田 真朗
タイトル: 民法への招待
 
   
   著者: 池田 真朗
   タイトル: スタートライン債権法
 
     
     著者: 山野目 章夫
     タイトル: 初歩からはじめる物権法

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