昔ある人と飲んでる時に聞いた話を思い出した。
その人の高校生の頃の話。
その人はクラスの人気者的で、所謂イケてるお人♥️の後先考えない感じの、ちょっとヤンチャしちゃう男の子。
その彼のクラスには、悪いやつが居た。どんなやつかと云うと、顔はブサイクで分不相応にも、恋をしたりして、クラスを超えて気持ち悪がられる男だ。喋り方も何かねちゃねちゃしてて、素敵になろうとする努力をしない。
それで女の子を好きになろうなんざ、不逞やろうである。
そんなある日、クラスの人気者はある噂を耳にする。他のクラスに、皆んなからブスと罵られ、自分に自信を持てず、悪い男子からは、「ブスだから馬鹿にしてもいいと」思われてるのか虐められ、女子からは自分より下がいるからと適当に相手され、なのに楽しそうな集まりがあると、輪に入れてもらえない。しかも陰口は聞く…
そんな可愛そうな、女の子が他のクラスにいるのだ。
クラスの人気者は、其れはいかん助けなければと思い、その女の子がいるクラスに赴く。もし虐めがあるならば、クラスメイトを注意するつもりだったのだ。人気者は正義感が強いのだ。
そしてそこに居たのは、顔はボツボツで、およそ手入れなどして無い様子。髪はボサボサで、何やらアニメキャラクターが描いてあるだろう下敷きを見てはニヤニヤしている。
そして、声は低く鼻が詰まっている感じの女子が居たのだ。
一目で彼女が、所謂クラスのブスの人だと分かった。
そして人気者は、クラスメイトが何故彼女を虐めるのか分かった。彼女は努力が足りないのだ。
悪い奴は彼女だったのだ。
しかし俺は正義の男だ、彼女を頭ごなしに叱る事を躊躇した。
そして、ふとある素敵な想いが過った。彼は、ウチのクラスにいる、ブサイクな彼と目の前の可愛そうな彼女が付き合ったらどんなに素敵だろう。
ブサイクな彼からすると相応な相手である。正にウィンウィン、交際が成功すれば全て丸く収まり皆んな幸せである。
そして彼は、仲間達と共に"彼ら"をくっつける為に奔走する。"彼ら"は恐らく想いを伝える事は上手く無いであろう。だから、ラブレターを代筆しそれぞれの、下駄箱に入れて、事の顛末を見届ける事にしたのだ。
そして、何と彼は現れた!彼女も現れた!しかし事ともあろうに、2人はそれぞれ何故か待ち合わせ場所をぐるぐる廻っているのだ。
やってしまった!そう我々は彼らの名前を書かなかったのだ。2人は恥ずかしくて名前を書かないだろうから敢えて、気付いて書かなかったと云うのもあったが、お似合いの2人のことだから、手紙を出したのはお互いだと気付くと思ったが、甘かった…
残念…2人はそこを去ってしまって、この恋は終わったのだ。
多少脚色したが、と云う話を飲みの席で聞いた。
もう吐きそうになりながら…
彼に、先ず大前提として2人はお互いに好きだったの?と聞いたら「えっ?そう云うのは聞いたことないけど…?」である。
僕は「いや、そりゃ2人が好きじゃなきゃ、先ず惹かれ合わないよね?」と言っても
それでも2人は同じジャンルなんだから、くっ付くでしょ的に反応された。
彼は、勝手に相手を第三者の目線で、天秤にかけて、アイツは20グラムだから、この20グラムを当ててやろう。と考えてのであろう。
この時聞いてみたかったのは、果たしてお前の自己評価は何トンあるの?だが、グッと堪えた。
此処からは、邪推だが
仮にブサイクが、美男美女と付き合う事があれば彼の正義は侵される。
その、付き合った美男美女が自分が狙った人なら尚更である。
あとあるのが、このブスちゃんが俺の事を好きになって、付き纏われる事になれば最悪である。ウチのクラスのブサイクがまかり間違って、マドンナと良い関係になるなんてのも考えたくない。
そうだ!こうすれば、丸く収まるぞ!
と
こんな考えは、若い自分の事しか考えてない学生の時しかないだろう。と思ってる人、甘い本当に甘い。
残念ながら、何処にでもいくつになっても居る。
お前は、お前とは関係無い、お前を産む前の二人の幸せで、お前は産まれたと云うのに…
気をつけよ。確実に俺の中にもこの悪の善意は存在する。