Power of the Destiny -23ページ目

第18話(1/2)

ヒュウとラシアルはしっかりと朝食を取ってから、ダリムじいさんには市場を散策するといって家を出た。
風も穏やかで気持ちのいい朝である。二人は人通りの少ない道を選んで、回り道しながら門の近くを目指した。
コリアダムの白い街並みは朝日を浴びて、薄青くキラキラと光っている。
ヒュウは美しい街を眺めながら、ラシアルのあとについてゆっくりと歩いていた。
二人からそう遠くない通りでは、もう市場が活気付いてきている。人々の笑う声や喧騒が聞こえてくる。
ヒュウもラシアルも市場のほうが気になって、楽しい気持ちが抑えられない感じでお互いを見やった。
そしてついにラシアルが口火を切る。
「ねえ!門に行く前に、やっぱり市場を見に行こう!!」
言うが早いか、二人は同時に走り出していた。



空の力を探し出す旅で、まさかお互いの気持ちが通じることなんて全く予想していなかったアオリとルウは、ぎこちない雰囲気のまま宿を出た。話すどころか、お互い目を見ることすらできない。
一言も交わさない二人を宿の主人は怪訝な顔で見送った。
…どう接すればいいのか。
慣れ慣れしくするのも違う気がするし、よそよそしくする必要もないが、二人は現在の状況に戸惑っていた。
会話もないまま、二人はコリアダムの街の門の近くへと到着した。
「や、やっと着きましたね!」
ルウはきっかけを待っていたように話しかけ、アオリに微笑む。
その笑顔が妙に作り物っぽくてアオリは思わず吹きだした。
「うふふ。何か二人とも緊張しちゃっておかしい!私とルウは今までどおり変わらないのにね。」
アオリはやっと緊張が解け、おかしそうに笑った。そんなアオリを見て、ルウも肩の力が抜ける。
「そうですね。私は今までどおり貴女のおそばで、貴女を全力で守るだけです。」
そう言ってアオリを見つめ、自然と笑みをこぼした。



門の外まで来てみると、武装した門番が立っており、二人を見つけるとそばまで駆け寄ってきた。
「コリアダムの街に何用ですか?最近はこのあたりも魔物が出没し大変物騒です。
通行証を持たない方はこの門をお通しすることはできません。」
もう一人の門番がふんぞり返ってやってきて、二人の前に歩み出る。
「街の決まりごとでね。気を悪くしないでくれよ。」
アオリとルウは顔を見合わせ、ルウが懐から短刀を出す。二人の門番は少し身構えた。
「ああ、申し訳ありません。」
二人の様子を見て、ルウは慌てて言った。
「これをご覧いただこうと思いまして。」
短刀にはプロパリア城サラウント王家の紋章が刻み込んであり、所持するものは王家のものであることを物語っていた。
門番たちはその紋章を見ると慌てて敬礼した。
「大変失礼いたしました!サラウント王家の方でございましたか!!
どうぞ、お通りください!」
アオリは軽く会釈すると、門の中に入っていった。