「生きものを飼うのはダメ。いつかお別れが来たとき、あなたが耐えられないから」
そう言われて育った私にとって、動物と暮らすことはずっと遠い夢でした。
でも、結婚して自分の手で守るべき命を迎えようと決めたとき、私の人生に舞い降りてくれたのが
たれ耳うさぎのぽぽ。
お店で出会ったあの子は、真っ白で丸くて大福のようだった。色々な決心と覚悟で迎えた生まれて
はじめての魂のパートナー。
10年という歳月、ぽぽちゃんは私の喜びや悲しみ、すべてをその小さな体で受け止めてくれました。
わたしの40代はぽぽと共にありました。
けれど、永遠に続くと思っていた温かな時間は、ある日、静かに幕を閉じます。
あの子が空へと還っていったとき。私の心には、底の見えない、真っ暗で深い穴が開いてしまいました。
光さえ届かないその場所で、私はただ、あの子の面影を探して泣き崩れる毎日。
「もう二度と、誰かを愛することなんてできない。この悲しみに耐えられるはずがない」と。
けれど、物語はそこでは終わりませんでした。
ぽぽは、空の向こう側で、きっと私のことを見ていたのでしょう。
「もう大丈夫。寂しくないように、わたしが仲間を連れてくるから」
そう囁いたあの子が、まるで魔法をかけるように、地上の私へと送り届けてくれた宝物。
それが、今ここにいる4つの尊い命、ニャンズとの出会いでした。
あの子が結んでくれた、不思議で温かなご縁。
長男のポタージュ、二女のシオン、三女のキッシュ、そして末っ子のミシュラン。
いま、私の周りには、ぽぽが運んできてくれた「賑やかすぎる幸せ」が満ち溢れています。
空の向こうにいる最愛のあの子と、今この手の中にいる4つの温もり。
そして50代・・・
空と地上、両方の家族に見守られながら、私たちの新しい物語を、ここから綴っていこうと
思う。
~次回は長男ポタージュのお話~
