陶磁器原料として使われる粘土として カオリナイト(kaolinite)は粘土の中では 陶土として 知名度の高い粘土です。しかし、今まで話してきた滑石(talc)、蝋石(pyrophyllite)、雲母(mica)とは違って、大きな塊として高純度の物を採取し難い粘土です。瀬戸の木節粘土、蛙目粘土、伊賀の蛙目粘土など焼き物に使う粘土には確かにカオリナイト(kaolinite)は認められますが、木節粘土は上部の亜炭の有機成分を含んで沈殿したものなので cellulose分解物が含まれて居ますし、蛙目粘土には 長石の粗い粒が一杯含まれていて、そのまま焼き物にするとブツブツが表面に現われます。生の成型物は滑らかでも、カオリナイトの部分は 乾燥焼結収縮が起こるから、長石の部分が体積を減らさず残るからです。私の見た範囲では 栃木の関白カオリンの堆積層に白い高純度カオリナイト(kaolinite)見かけた程度しか有りません。しかも粉っぽい塊なので写真を撮っても見栄えはしません。前の3種の粘土と異なりドロドロ粘土の始まりなのです。
カオリナイト(kaolinite)は 前の3種の粘土とは異なり、珪酸層とアルミの八面体層のみで出来上っています。珪酸層に挟まれたサンドウィッチ構造ではないのです。図のように珪酸層と八面体層の2層だけだとすると、葉の裏表での性質が異なります。焼き物に成り易いのは反応し易い事を示しています。又、性質の違う紙を2枚張り合わせると乾燥したり、湿気ると巻物の様に丸く成る様にロール巻き構造に成り易いのです。カオリナイトは di-八面体ですが、2層構造を持つtri-八面体も在る筈で、これがクリソタイル石綿です。chrysotile(温石綿)は 既に石綿のところで話した様にロール巻きの繊維構造に成るのです。
カオリナイトは石綿の様にロール巻きかと言うとそうではなくて、葉状態、即ち裏表性質の異なったシート状です。構造上不安定なので、石綿の様に目に見える程成長しないので、粉状の鉱物に成ります。当然ロール巻きの珪酸アルミも存在します。これをハロイサイト(halloisite)と言います。また当然、シート状の珪酸マグネシュームもあります。リザルダイト(lizardite)と言います。
2層構造の粘土は 表面が不安定なので、ロール巻きに成って安定化するか、シートの表面に何かを着けて安定化しようとしますから小便をかけて置いただけで尿素を吸い込んで複合体を作ります。日干し煉瓦を作る時に、牛の便を混ぜて煉瓦状に成型したり、煉瓦を積む時のバインダーの働きもさせる事が出来る訳です。陶土として、ある意味では理想的な粘土と言えます。水に濡れるとやや臭い匂いが発つのが欠点です。
胎内では ゴルフ場造成の時、真っ白な粘土が出て来ました。一部は陶芸用として採取してありますが、これはハロイサイトです。どちらかと言うと使い道の少ない粘土で、炭焼きの窯を作るのには都合の良い粘土です。胎内の観光用炭焼き小屋には 当然使われています。蒸気機関車やボイラーの保温材としてアスベストを用いて来た様に、ロール巻きの粘土は保温材に適しているのです。
カオリナイト(kaolinite)については古くから人類が利用して来ただけに 面白い話題は色々有りますが、ここでは構造を良く覚えておいて下さい。
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