今日から3月なんだけど、二月大歌舞伎の千穐楽の昼の部の話。

「野崎村」鶴松さんのお光が健気でいじらしかった。それにしても鶴松さんは大役をしっかりと務めてていました。

「釣女」最近では反感を買うルッキズムな話なので、今の時代にそぐわないとの意見もみたけど、これはこれで、昔の話だものと私は楽しめました。狂言由来の話は好き。ここでも「あの山からこの山へ～ウサギじゃ」が聴けました。

「籠釣瓶」花魁道中の八ツ橋の場面での静寂。観てる方も彼女の美しさにやられてしまう。そして愛想尽かしでは八ツ橋から発せられる言葉は一つ一つが重くてしんどいし、観てて辛くなる。

そして最後。最期か。次郎左衛門、まるで籠釣瓶に操られているようだった。自ら切りかかると言うよりも、刀が勝手に八ツ橋を切りつけたかのよう。刀が飛んで行った。目が怖かった。

はー。昼の部は最初と最後が心がしんどくなる話なので、真ん中に釣女があって良かった。

勘九郎さんと七之助さんはこれを1ヶ月も続けるなんて、心が病みそう。心配になるくらいでした。

何はともあれ、千穐楽おめでとうございます。

二月大歌舞伎千穐楽