そして、7月になった。
僕は、あっちゃんに学生村へ行くことを知らせる手紙を書いた。


こんにちは

日に日に暑くなってきましたが、元気でやってますか。期末試験どうでしたか?
あっちゃんのことだから、多分余裕なんじゃないかと思ってます。
そして、もうすぐ夏休みです。
去年の夏休みに、僕達は出会いました。本当に素晴らしい夏休みでした。
今年はどこかへ出掛けますか?
僕は、7月の後半から群馬県の武尊山で、山ごもりをします。
あっ、驚いたでしょう。勿論、勉強に集中するためです。デレビもラジオさえも入らない山奥らしいです。
だから、しばらく手紙を出すことが出来ません。ちょっと寂しいですが、これも来年3月の約束のためです。
あっちゃんは、高校生になって初めての夏休みですから、思う存分楽しんで下さい。
でも、僕との3月の約束は、絶対に忘れないでね。
8月の後半に戻ったら、また手紙を書きます。
アキラ


その後、あっちゃんからは、8月の一ヶ月分だと言って、分厚い手紙が届いた。

その最後には、こんな文字が記されていた。


『アキラさんの寂しいのは、ちょっとなんですか?あたしは、たーくさん寂しいです。3月の約束、楽しみに待ってます』





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