the other way

the other way

ただの学生が過去を振り返ってみる話。少しだけファンタジー要素。半分リアルで半分空想です。

Amebaでブログを始めよう!



「えっと、望月さつきです。よろしくお願いします」




転校先のクラスでの自己紹介はまあまあで、みんなにこにこしていて安心した。




「さつきちゃん、いっしょに図書室いかない?」


優しそうな女の子が昼休みに声をかけてくれた。昼休みは、その子とその子のグループの子たちといっしょに過ごした。まだクラスのグループとか、全然把握できていなかった。




「ただいまー」

私がキッチンを覗くと、

「おかえり。どうだった?」


「普通。でも優しい子がいたよ」


まあ、初日はこんなもんだろうねーって家族で話してた。







次の日の理科の授業のとき、先生の都合で突然自習になった。そのとき、かわいい女の子に話しかけられた。


「ねえ、さつきちゃんうちらのグループに入らない?」



この子はなんとなく分かる。たしかクラスで一番目立つグループの子だ。


「あ、うん」

もうグループできあがってるときに来ちゃってどうしようかと思ってたから、すぐ同意。



「あかりたちー、きてーー」


案の定、いわゆる”一軍”な女子たちが集まってきた。


「なに?らむ」

「さつきちゃん、うちらのグループ入るって!」

「やったー、じゃ、あだ名考えようよ!」


「んーどうしようか。さつきだからー...」


「あ、さっつんは?よくない?!」



まあ、こんな感じで、私がプチ混乱してる間に、グループとあだ名が決まった。


「じゃ、うちらさっつんて呼ぶから、さっつんは、あかり、なっちゃん、らむってよんでね」



わかった♪ って、ちょっと高めの声で返事した。






「望月さんてさー、彼氏いるの?」


「え?いないよ」


「そーなんだ」


ええ?私は、すぐ幼なじみの男子たちを思い出した。奴らとはただふざけて遊んでて...いや、中1で、転校2日目でこれですか!?


給食のパンをもぐもぐしながら、何も考えてなさそうな幼なじみたちがが懐かしくなった。

まあ、うちらのところが無邪気すぎただけか。他のとこではこれくらいが普通か。






♣︎


「あー、まだ僕がいない頃のやつか、これ。ふーん。こんなこと聞かれたんだ。さつきのくせに」



私もびっくりしたし!くせには余計だし!



♣︎



帰りに、図書館での本の借り方を聞こうと、昨日のやさしそうな子を探した。


「あ、ねえ、本の借り方教えてくれる?」


「えっと...」

「ちょっとあづー、早くしてよ!」


後ろから、同じグループの女の子が叫んでた。



「あ、いいよ。ごめんねーまた明日ね」

すごい急かされてたから、聞くのは今度でいいや、と思って帰る支度を始めた。




下校は、まだ近くの子とか知らないから、1人で帰る。






「あづ、なんであの子と話してたの?!あの子うちらのグループから勝手に抜けたじゃん!あかりたちに誘われて調子乗ってさあ」


は?どういうこと。...私、昨日の昼休みに誘われただけでグループに入ってたの!?




「やー、ただ本の借り方聞かれただけだからさ。まあ、さつきちゃんちょっとよくわからないよねー」







...ここでは、昼休みいっしょにいただけでグループ決まるの?なんとなく仲良くなってできるものだと思ってた。






ちょっとよくわからないのは私のほうだ。