怒涛の1ヵ月が過ぎ、気づくとPre-Termが終わってしまいました。
今週からいよいよ本番、WhartonでのMBAが始まります。
実際に始まるまでは、Pre-Termなんて、要はオリエンテーションとパーティだよね!と思っていたら大間違いでした。
色々なことが同時進行で行われていたのでなかなか簡単にはまとめられないのですが、来てみて改めて感じた学校の魅力など、備忘録の意味も含めて簡単にご紹介できればと思います。
○膨大なリソース+手厚いサポート
履修できるコースの量だけでなく、課外プログラムの豊富さ、クラブ活動などどれをとっても選択肢が膨大にあります。常にプログラムを改善・開発しようとする学校の姿勢には強い熱意を感じますし、クラブ活動も、もちろん活動に濃淡はあるでしょうが、生徒の有り余るエネルギーを感じます。
特に転職支援は、多くの学生がそれを目的にMBAに来ていること、一部の有名MBAランキングを影響することなどがあって非常に手厚いです。キャリア・オフィスが1対1の面談から履歴書作り、面接対策、情報収集対策など手取り足取りサポートしてくれるようです。
おもしろいな、と思ったのはStudent Life Fellowや、Leadership Fellowというプログラム。二年生を一定の時間をかけて訓練して、一年生のサポートをさせ、双方の成長に役立てようという一石二鳥(?)を狙ったプログラムです。Fellowになるにはたくさんの候補者の中から選ばれなければならないうえに、時間の負担も大きいですが得られるものは大きいように思います。一年生からすると、少なくとも誰かは身近に感じで相談できそうな人が見つかるという意味でとてもありがたいです。
何か特別に相談したいことがあるわけではなかったのですが、周りの学生が何を話しているのか聞いてみたところ、「まずは申し込んでみたら?話しているうちに何かでてくるよ!」とのことだったので早速私もLeadership Fellowと面談をしてみました。
「申し込んでから考える」「会ってから考える」「手を上げてから考える」。
相手の時間のムダになるとか、大した内容がないからやめようとか、そういうことを考えていると乗り遅れてしまうのでまずはこの基本姿勢を徹底したいと決意した一コマでした。
実際に会って話をしてみると、例えば「授業で挙手をして発言するのが大変なら、まずは明日教授にあえて当ててもらうように言っておくから、そこから少しずつ練習してみようか。」といった有益なサポートをもらえ、思ってもみなかったいいことがありました。単に、自分のバックグランドを知ってもらって、ここにこういう人間がいるよということを認識してもらうだけでも意味があったと思います。
○Learning Teamがおもしろい
生徒は5,6人からなるLearning Team (いくつかの必修科目で一緒に課題に取り組むために学校が予め指定したグループ)に分けられるのですが、単に課題を一緒にやっていくために一緒にいるというだけでなく、マネジメントの授業で学ぶ理論を現実に見ることができる場として機能しています。
Pre-Termの頭から、まずは全体で楽しいこと(運動会とか)を一緒にやり、そのうちチーム間の競争的要素を取り入れた作業をやらせ、それぞれのチームが小さな成功と失敗を重ねるうちにスタイルを確立していくという過程がよくデザインされているし、さらにそこで適用されていたリーダーシップ論やチーム作りに関する理論が同時並行で授業で扱われるので、気付きが多くて面白いです。(会社経営のシミュレーションをやるのですが、これが明らかに多額のお金をかけて開発された非常に凝ったもので、学費が高い理由の一つに違いない。。。)
チームの個性も様々で、あるチームでは喧嘩ばかりで全然進まなかったとか、あるチームでは皆が控えめすぎてすべてが予定調和的に決まってしまったといった話も・・。ケースの多様さという点でもおもしろいし、単純にアメリカ人でも非常に「日本人的」な人もいれば、日本人同士だったらそれは絶対起こりえないなぁという話があったりと、典型論はあてにならないなというのを実感をもって理解することもできました。
○日本人は「英語を学ぶのが下手」なわけではない
両親が韓国人だけどアメリカ国籍を持っているとか、生まれたのはインドだけど西海岸育ち・・といったいろいろなパターンがあるので正確にはいえませんが、800人以上いる入学者のうち、インドからが約50人、中国からが約40人、韓国からが約30人を占めているそうです。(どこかで正確な数字が見つかったら直したいと思います)ところが、日本からは10人弱しかいません。
何人もの人から「人口とか、経済力を考えると日本人が少なすぎると思うんだけどなんで?」とか、「日本人はあまり海外のMBAに興味がないって聞いたけど本当?」といった質問をされました。
これに対して、「日本人は英語が下手だからだよ」と答えるのはあまりに安易な気がして考えてみたのですが、確かに公用語が英語のインドやフィリピンは当然として中国や韓国からの学生さんは英語が非常に流暢で(各国のアクセントはありますが、意思疎通上は何も問題ない)全く苦もなく使いこなしている人がほとんど。それに対して日本人はやはりちょっと苦労している。(というか私はアメリカ人同士のフランクな会話、冗談がほとんど聞き取れません)なんでかな、教育の違いかなと思っていたのですが、野外アクティビティをしているときに気付きました。
そのアクティビティは「一言も発しないで、フィールド上に、30人の人を出身大学の地理的場所に沿って配置する」というゲームだったのですが、なんと、ソウル出身の人が一人、東京出身の人が一人(私)、パリの人が一人がぽつんといて、それ以外のほとんどの人がアメリカに見立てた場所にぎゅうぎゅうと立っていたのです。
結局ほとんどの人が英語圏の大学を出ているのが分かりました。もちろん、そういった人たちもネイティブに比べれば苦労しているのですが、仕事で英語を使うまで英語を日常的に使ったことがない日本人が仕事の合間を縫ってTOEFLやGMATをがんばってなんとか同じステージに立っているのだからむしろ「よくぞこの短期間でがんばった!」というべきではないかと思うのです。
英語に触れている時間が圧倒的に違うのだから、社会人になってから本腰の勉強を始めてなかなか上達しないからといって「日本人は英語が苦手だ」という刷り込みをするのは間違っているしむしろ上達の妨げになるのではないでしょうか。(英語学習産業界の陰謀か!?)
もう一つ、日本人MBAが少ない理由としてはやっぱり「日本が(少なくとも今は)とても住みやすい場所だから、特に外に出る必要を感じないんだよ」とあえて堂々といってやっています(笑)。
不思議なのはだれもフランス人が少なくても、イギリス人が少なくても、ドイツ人が少なくても何も感じないのになぜ日本人が少ないと皆が気にするのだろうかということです。
もちろん、世界共通言語である英語が話せたほうが、将来的には間違いなくプラスになるし、息子には何が何でも英語を苦労せずに見つけられるような環境を整えてあげようと思っていますが、だからといってアメリカのMBAにたくさん日本人がいなくてもそれを自嘲的に感じる必要はないのではないかなと最近では思っています。
○日本は「いつか絶対いってみたい国」「大好きな国」
とてもうれしいのは、日本から来たというとたくさんの人が「日本に今までに旅行で3回も行った」とか「毎年家族で滞在しているよ」とか、「日本に住んで仕事をするのが夢!」などととってもポジティブに日本を捉えてくれているということです。やっぱり無条件にうれしくなってしまいますね!
色々課題はあるけれど、もっと日本をアピールしたいし、宣伝してたくさんの人に好きになってもらえるよう頑張っていきます。
まだまだ書きたいことはあるのですが、明日から早速本番の授業なのでまた!
