母の死の知らせを受けたとき。

わたしは母と最後に会ったのは二週間も前のことでした。

当時、母は住み込みでレストランで働いていると聞かされていました。(後にこれは嘘だったことが分かるのですが…)

「新しい人が入ってきたから、ママ頑張らないと仕事もらえなくなっちゃう」

そう言って、母は「仕事に行かないで」とワガママを言うわたしを宥めました。

良くて週に1回、長くて二週間に1回しか家に帰って来ない母。

母のことが大好きだったわたしは、母が帰って来るのをひたすら待ちわびていました。

仕事で疲れている母を少しでも労わろうと、家事もしました。

とても喜んでくれる母の笑顔が、嬉しくて嬉しくて。

そんなある日です。

母が帰って来るからと、ウキウキしながら食器を洗っていた時に警察から電話が掛かってきました。