映画『追憶』は、1973年にバーブラ・ストライサンドとロバート・レッドフォードの主演で公開された映画ですが、主題歌は主演のバーバラが歌って世界でヒットしました。
当時新進気鋭の作曲家マーヴィン・ハムリッシュが作曲、マリリンとアラン・バーグマン夫妻が作詞した曲で、同年のアカデミー歌曲賞、作曲賞を受賞しました。
ハミングに続いて♪Memories Lights the corners of my mind~と歌われるスタンダード曲として忘れられない名曲です。 まずはバーブラ・ストライサンドの歌唱に合せて、映画の各シーンが編集された動画です。
次はアメリカを代表する歌手で映画でも大活躍したドリス・デイの「追憶」。1975年のテレビスペシャル、『Doris Day Special』での動画です。ステキです。
グラディス・ナイト、とくればピップスとの大ヒット「夜汽車よ、ジョージアへ」を思い出します。その後の活躍はご存じの通りです。これは野外ホールでの歌唱で1974年ですから、映画の翌年。イントロに「Try To Remember」の歌詞を口づさみながら歌いだす「追憶」とても心に沁みます。
最近のライヴ映像です。ビヨンセの2008年にケネディセンターで行われた『バーブラ・ストラサンド・トリビュート』。ここでご本人を前に堂々と歌います。バーブラがウンウンと首を振りながら聴き入る様子が感動的です。列席者にはザ・フー、モーガン・フリーマンの顔が見えます。
次は今は亡きテレサ・テンこと、鄧麗君(デン・リージュン)の「追憶」。年度は分かりませんが、日本の音楽番組での歌唱です。彼女の発声のキレイなところに感心します。今年の5月でタイのチェンマイで亡くなってから27年も経つのですね。
「追憶」。バーブラが創唱して、余りに誰もが彼女の曲として知られるヴァージョンであったためか、意外と少ないのが男性シンガーのカヴァーです。アンディ・ウィリアムズの歌唱も好きでした。これはレコード音源です。
この曲は難曲ですが、ペリー・コモのソフトな声で聴くと胸をうちます。なんと1979年4月に中野サンプラザでのコンサート映像です。画像状態は良くないのですが、ペリーの温かい歌声は伝わります。ボクが大阪の厚生年金会館で聴いたのと同じ時期だと思います。
ビング・クロスビーも美声で歌っています。録音は1976年ですから、亡くなる前年の73歳の声とは思えぬ艶やかさ。素晴らしい。
異色の組み合わせ。クイーンのギタリストのブライアン・メイがアコースティック・ギター一本で伴奏、歌うはイギリスのミュージカル・アーティスト、ケリー・エリス。ステキなデュエットです。2013年のモントルー・ジャズ・フェスティヴァルだそうですが、聴きたかったなぁ。
最後はやはりバーブラのコンサートでの歌唱です。圧巻です。
作詞のバーグマン夫妻がある番組でこの曲の詞について語っていた言葉が印象的でした。
「映画で表現していることを歌詞で表現するのではなく、むしろ別の角度から何かを加えること。これが重要なのです」、そして「バーブラはいつも期待を超えてくれる」と。